バンダイナムコ、中国大陸最大規模の「ガンダムベース」を広州市にオープン
(中国)
広州発
2025年07月15日
バンダイナムコグループは6月27日、中国広東省広州市のショッピングモール「正佳広場」で、中国大陸最大規模となるガンプラ(注1)直営店「ガンダムベース広州」をオープンした。同日からガンプラ誕生45周年の記念イベント「ガンダムベースポップアップワールドツアー」も同モールで開催されており、中国大陸では初の開催となった。
ガンダムベースは、中国大陸1号店「上海正大広場店」が2018年に開業して以来、上海市(2号店、2021年)、深セン市(2022年)、天津市(2023年)と、2021年以降は毎年1店舗のペースで展開されてきた。2024年には北京市と蘇州市に新店舗が加わり、2025年には重慶市、武漢市、今回の広州市で9店舗目に達するなど、中国大陸でのガンダムベースの展開は加速している。
今回オープンした広州店では、名場面を再現した大型ジオラマやLEDディスプレーによる空間演出があるなど、没入型ショッピング体験を提供しているほか、入り口には世界で唯一「ガンダム粒子」(注2)で作られたストライクガンダムの頭部模型が展示された。
6月26日に開催されたオープンセレモニーには、バンダイナムコ(中国)の宮谷大樹董事長兼総経理と在広州日本総領事館の貴島善子総領事が出席した。小紅書(RED)に設けている公式アカウント(万代模型)によると、宮谷氏は「広州市は活力と魅力を併せ持つ都市」とした上で、「中国ではIP(知的財産)を軸とする戦略を継続し、多様な商品やサービスを提供することで、ファンとの絆を深めていきたい」とコメントした。なお、ジェトロが7月7日に同店の店長にヒアリングしたところ、「来店客の9割が若年層の男性」と話していた。
さらに、「ガンダムベースポップアップワールドツアー」などと連動した企画として、同モール主催による「第3回正佳星球アニメ・漫画カーニバル」の開幕式が7月5日に開催された。同イベントは広州市商務局が発表した「羊城消費新八景」(注3)の第五景「次元ステーション・サイバー広州」に位置付けられ、若年層を中心とする二次元愛好者の消費力を狙っている(「中華新聞網」7月6日)。
(注1)「機動戦士ガンダム」のシリーズに登場するモビルスーツ、モビルアーマーと呼ばれるロボットや戦艦などを立体化したプラモデルのこと。
(注2)ガンプラの原材料の合成樹脂を指し、成型前の形は粒子状となっている。
(注3)広州市商務局が発表した「羊城消費新八景」は、「羊城八景」(広州市の代表的な8つの名所)をベースに、消費トレンドやイノベーションを取り入れることで、消費を活性化し、広州市の優位産業を後押しする取り組み。2025年から毎月異なるテーマの消費促進イベントを実施している。
(陳昕)
(中国)
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