米イリノイ州のプリツカー知事、3期目の立候補を表明

(米国)

シカゴ発

2025年07月01日

米国イリノイ州のJ.B.プリツカー知事(民主党)は6月26日、2026年11月3日に予定されている知事選への3期目の立候補を表明した(注)。同州で2期目以降、連続で再選を目指して現知事が立候補するのは、1977~1991年に4期務めた故ジム・トンプソン氏(共和党)以来となる。

プリツカー知事の下で副知事を2期務めたジュリアナ・ストラットン氏(民主党)は、引退するディック・ダービン上院議員(民主党)の後任を目指すが、これを受けての副知事候補は6月30日時点では発表されていない(「シカゴ・トリビューン」6月30日)。

プリツカー氏は公式ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを開設した。キャンペーン動画では、州財政の健全化や最低賃金の引き上げ、糖尿病患者用のインスリン製剤のコスト削減、食料品への課税廃止、州内での殺傷能力の強い銃の販売・所持禁止、雇用の創出などをこれまでの成果としてアピールした。今後もさまざまな課題に取り組むとする一方、ドナルド・トランプ大統領の関税措置や、2026会計年度(2025年10月~2026年9月)の連邦政府予算案(いわゆる「大きく美しい1つの法案」)のヘルスケア予算の削減、富裕層への減税措置を批判している。

共和党からは、同州デュページ郡の保安官のジェームズ・メンドリック氏が2025年2月27日に立候補を表明した。安全なコミュニティーの構築や、予算の均衡と経済成長、学校教育の改善などを公約にしている。6月30日時点でトランプ氏や共和党議員からの公式の支持表明はない。

また、本選前の民主党予備選では、強力な競争相手となる候補者は現在いないとみられている(「シカゴ・トリビューン」6月27日)。

(注)イリノイ州では、州知事の任期は4年で、任期回数の制限はない。

(星野香織)

(米国)

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