広州市、2024年の年間平均賃金を発表、賃金上昇も伸び率は減速

(中国)

広州発

2025年07月10日

中国の広州市統計局は6月29日、2024年の広州市都市部の非民営企業(注1)と民営企業(注2)の従業員の年間平均賃金(注3)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同市統計局によると、2024年の都市部における非民営企業の従業員の年間平均賃金は前年比3.1%増の15万9,312元(約318万6,240円、1元=約20円)だった。伸び率は2023年(4.4%増)より1.3ポイント低下した。一方、都市部の民営企業の従業員の年間平均賃金は前年比1.2%増の8万2,907元で、こちらも伸び率は前年(4.0%増)より2.8ポイントの減少となった。都市部の非民営企業と民営企業の年間平均賃金は引き続き増加傾向にあるものの、上昇の勢いは前年に比べて緩やかになっている。

広州市統計局の過去10年間(2014~2024年)の統計データを振り返ると、非民営企業と民営企業の従業員の年間平均賃金はともに約2倍に増加した(添付資料表1参照)。伸び率は毎年上昇傾向にあったが、それぞれ2017年と2018年を境に鈍化傾向へと転じた。特に非民営企業では2018年の12.7%をピークに鈍化傾向になり、2024年には3.1%まで低下した。

現時点では、広州市を含む広東省内13都市が2024年の非民営企業と民営企業の年間平均賃金を公表している。広東省の2024年の非民営企業従業員の年間平均賃金は前年比3.0%増の13万5,395元だった。民営企業は8万976元で、前年比0.4%の伸びにとどまった。

地域別にみると、2024年に年間平均賃金を公表した広東省内13都市のうち、非民営企業では、広東省の年間平均賃金を上回ったのは3都市のみで、最も高かったのは深セン市(17万4,478元)だった(添付資料表2参照)。次いで広州市が15万9,312元、珠海市が13万8,119元の順だった。民営企業では、広東省の年間平均賃金を上回った都市は、深セン市(9万5,217元)と広州市(8万2,907元)だけだった。

(注1)国有企業、香港・マカオ・台湾企業、外資企業などを指す。

(注2)内資企業のうち、民営有限責任公司(2人以上の自然人によって投資される、または単一の自然人によって支配される)、民営株式有限公司(5人以上の自然人によって投資される、または単一の自然人によって支配される)、民営独資企業(単一の自然人によって投資され、投資者が会社の債務に対して無限責任を負う)、パートナー企業(2人以上の自然人によって共同投資され、債務に対して無限責任を負う)が含まれる。

(注3)ボーナス、手当、残業代などを含み、社会保障費・税引き前の金額。

(袁然)

(中国)

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