中国中部地域4省、2025年上半期の経済指標を発表
(中国)
武漢発
2025年07月30日
中国中部地域4省(湖北省、湖南省、河南省、江西省)の各統計局は7月18日、2025年上半期(1~6月)の経済指標を発表した。各省の域内総生産(GRP)は、湖北省が前年同期比6.2%増の2兆9,642億6,100万元(約59兆2,852億2,000万元、1元=約20円)、湖南省が5.6%増の2兆6,166億5,000万元、河南省が5.7%増の3兆1,683億8,000万元、江西省が5.6%増の1兆6,719億6,000万元となった。4省の中では湖北省が最も高い成長率となったほか、4省全てで中国全体の成長率(5.3%)を上回った。
湖北省の固定資産投資は前年同期比6.5%増となり、製造業への投資(12.5%増)やインフラ投資(4.6%増)が2024年に続いて高い伸びを見せた。一方、不動産開発投資は5.6%減少し、引き続き停滞している。社会消費品小売総額は、前年から全国的に行われている買い替え政策の影響(ビジネス短信特集参照)もあり、6.9%増の高い伸びとなった。
湖南省の固定資産投資は前年同期比2.6%増となり、中部4省の中で最も低い伸びとなった。一方で、社会消費品小売総額は6.2%増となり、消費面は堅調な伸びを見せた。一定規模以上の卸売・小売企業(注)による小売額は、通信機材関連用品(71.6%増)、家電類(55.2%増)、オフィス関連用品(35.1%増)などで軒並み大幅な増加となった。
中部4省の中でGRPが最大となった河南省は、固定資産投資が前年同期比5.1%増、中でも民間投資が8.3%増となり、同省の固定資産投資を牽引するかたちになった。また、社会消費品小売総額は7.2%増となり、中部4省の中で最大の伸びになった。
江西省の固定資産投資は前年同期比5.4%増となった。内訳は、インフラ設備投資(17.5%増)、製造業投資(11.5%)などが高い伸びを見せた一方、不動産開発投資は10.4%減と大幅なマイナスとなった。社会消費品小売総額は5.3%増と堅調な伸びを見せた。
中部地域4省と中国全体の経済指標を比較すると、固定資産投資の伸び率については湖南省を除いて全国平均(2.8%増)を上回ったほか、社会消費品小売総額の伸び率は4省全てにおいて全国平均(5.0%増)を上回った。
(注)営業利益が一定規模に達している卸売・小売産業、ホテル産業、飲食産業に属する企業を指す。
(西島和希)
(中国)
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