バッテリー・重要鉱物サプライチェーンに関するイベント、ジェトロなどがインドで開催

(インド、日本)

ニューデリー発

2025年07月23日

ジェトロはインドの首都ニューデリーで72日、バッテリー・重要鉱物サプライチェーンに関するイベント「Conference on Battery and Critical Minerals Ecosystem」を開催した。日本の財務省や経済産業省、在インド日本大使館も共催し、日本の電池サプライチェーン協議会の会員企業33社を含む両国合わせて約70200人以上が参加した。

世界的なカーボンニュートラルの実現に向け、定置用バッテリーや電気自動車(EV)向けバッテリーの重要性が増している。インドでは、政府主導でバッテリーセル産業の振興に取り組んでおり、投資も活発化している。しかし、原料については特定の国に依存する状況にあり、サプライチェーンの多様化や強靭(きょうじん)化の観点から、特定の国に依存することのないバッテリー関連産業のエコシステム(関連素材や製造装置、リサイクル、重要鉱物、バッテリーユーザーなど)を構築することが喫緊の課題となっている。

そこで、同イベントでは、官民の関係者を招待し、バッテリー関連産業のエコシステム構築の官民情報交換のラウンドテーブルを行った。また、日本とインドや関連企業間のネットワークを強化するため、参加企業同士の11での面談やビジネスマッチングも併せて実施した。

日本はこれまで、太陽光パネルや蓄電池といったクリーンエネルギー関連製品のサプライチェーン、特にその中流に当たる重要鉱物の精製・加工や、下流に当たる部品製造・組み立てで、グローバルサウスの低・中所得国がより大きな役割を果たせるように、パートナー国や世界銀行と協力していくべく、強靭で包摂的なサプライチェーンの強化に向けたパートナーシップ(Resilient and Inclusive Supply-chain Enhancement: RISE)の立ち上げに取り組んできた。これを契機に、両国の企業同士の協調が促進され、共通の課題のサプライチェーンの多様化、強靭化につながることが期待される。

写真 ラウンドテーブルの様子(ジェトロ撮影)

ラウンドテーブルの様子(ジェトロ撮影)

(花村大樹)

(インド、日本)

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