「2025年上半期中国自動車特許データ統計分析」を発表

(中国)

上海発

2025年07月30日

中汽信科(注1)は7月15日、「2025年上半期中国自動車特許データ統計分析」(以下、分析、注2)を発表した。分析によると、中国自動車関連の専利技術のうち、コネクテッドカー関連が27.38%、‌新エネルギー車‌関連が25.1%で、これらの分野が中国自動車業界の技術革新のコア領域であることが明らかとなった。

2025年上半期の中国自動車発明特許授権数(自動車グループトップ20、注3)で、東風汽車は1,357件を達成し1位となった。長城控股と中国一汽がそれぞれ2位(540件)、3位(539件)と続いた。中国自動車グループ発明特許公開数(自動車グループトップ20)では、東風汽車が2,908件で首位を維持。新興電気自動車(EV)グループである理想汽車(Li Auto)、蔚来(NIO)、リープモーター(零跑汽車)、小米汽車(シャオミ)などがトップ20入りを果たした。中国自動車グループ専利授権数(自動車グループトップ20)では、長城控股が2,962件で首位を獲得‌し、トップ10は全て‌伝統的な自動車グループ‌が占める結果となった。中国自動車グループ専利公開数(自動車グループトップ20)では、比亜迪(‌BYD)が4,470件で首位を占め‌、長城控股が2位(4,263件)、東風汽車が3位(3,342件)となった。

2025年度上半期の中国自動車発明特許授権数(技術革新企業トップ20、注4)では、寧徳時代新能源科技(CATL)、BYD、第一汽車がトップ3を占めた‌。外資系企業では‌フォード、トヨタ自動車、ボッシュ‌などが中国現地専利市場への積極的な展開を図っており、トップ10にランクインしている 。中国自動車発明特許公開数(技術革新企業トップ20)では、BYDが1,941件、CATLが1,858件で、それぞれ1位、2位を占めた。中国自動車企業専利授権数(技術革新企業トップ20)のうち、BYDは2,670件を達成し1位となった。CATLは2,069件で2位に続いた。長城汽車は顕著な増加を示して3位にランクインした。中国自動車専利公開数(技術革新企業トップ20))のうち、BYDは4,129件、CATLは3,378件で、他企業に対して圧倒的な優位性を示している。‌

(注1)中汽信科は、中汽信息科技(天津)の略称。前身は自動車技術情報研究所で、中国自動車技術研究開発が設立した国家ハイテク企業。

(注2)原題は「中国汽車専利数据統計分析」で、「専利」とは、日本の特許(発明)、実用新案、意匠に当たる。

(注3)関連企業の数値を合計して、自動車グループとしてカウントし、ランキングしたものとみられる。

(注4)自動車グループとしてではなく、核心技術を有する自動車関連企業単体としてカウントし、ランキングしたものとみられる。

(陳貝蓓)

(中国)

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