ジェトロ、北京市で日本産の酒類商談会を開催、300人超が来場

(中国)

北京発

2025年07月07日

ジェトロは6月26日、日本の国税庁との共催により、日本酒などのPRや海外販路開拓を目的とした「日本産酒類商談会(北京)」を北京市で開催した。同商談会は「日本産食品グローバル・ゲートウェイ事業」(注1)の一環として実施したもので、日本の酒造メーカーや日本産酒類を取り扱う中国国内の輸入卸会社など計47社が参加し、試飲、セミナーや商談が行われた。

北京市を中心とする食品・飲料関連の卸売業者や、レストラン・小売業関係者、さらに一般消費者など計321人が来場した。商談会には、日本酒や焼酎、果実酒、ウイスキーなど合計595SKU(注2)が出品され、出展者は来場者向けにそれぞれの商品の特徴や魅力をアピールした。

当日開催された日本酒に関するセミナーでは、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)認証国際唎酒師(きき酒師、注3)の曾海添氏が「日本産酒類の効果的な販売手法の考察」と題して、中国市場における日本酒の消費傾向や日本酒の基礎知識について講演を行った。

出展した企業からは、「来場者の多くが飲食業関係者や酒類バイヤーで、ターゲットが明確だったため、プロモーションに非常に有効だった」「北京市内だけでなく、山西省の新たな代理店とも出会えた」といったコメントが聞かれた。また、「スーパーや日本食レストランなど、より多様な業種の来場者を招待してほしい」など、今後の規模拡大を望む要望も寄せられた。

今後もジェトロは関係機関や企業との連携を強化し、日本産酒類の輸出拡大に向けた取り組みを継続的に推進していく方針だ。

写真 商談の様子(左)、セミナーの様子(右)(ともにジェトロ撮影)

商談の様子(左)、セミナーの様子(右)(ともにジェトロ撮影)

(注1)ジェトロが海外バイヤーに日本産食品の商品紹介や試飲・試食の機会を随時提供することを目的として、複数国・地域にショールームを設置する事業。

(注2)SKUは、Stock Keeping Unitの略で、受発注や在庫管理を行う際の最小単位。

(注3)日本酒版のソムリエ。唎酒師の資格制度は日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)が1991年に制定している。

(兪思珂)

(中国)

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