鉱物や食品など24品目のチリからの輸出額が世界最多を記録
(チリ)
調査部米州課
2025年06月26日
チリ外務省の国際経済関係次官官房(SUBREI)は6月23日、2024年にチリからの輸出が世界的に見て多かった品目をまとめたレポートを発表した。同レポートは国際貿易センター(ITC)が6月に発表したデータを基に作成されている。
それによると、鉱物や食品など24品目が2024年にチリからの輸出額が世界で最も多かった(添付資料表参照)。この24品目の中で輸出額が最も多かったのは501億5,500万ドルを記録した銅で、全世界の輸出額に占めるシェアは15%だった。次いで生鮮サクランボ(30億8,700万ドル、55%)、炭酸リチウム(26億2,700万ドル、78%)が続く。生鮮サクランボの主な輸出先は中国だが、2024年に中国が輸入した生鮮サクランボの97%がチリ産だった。世界シェアの高い品目としては、冷凍のウニ(5,600万ドル、77%)や、そのほかの生鮮または冷蔵のサーモンの身(4,800万ドル、70%)があった。
SUBREIのクラウディア・サンウエサ局長は「銅やリチウムなどの重要鉱物輸出の牽引役であることにより、チリはグリーン産業の発展や経済の脱炭素化の上で戦略的同盟国となっている」と述べた。また、「食料安全保障とサプライチェーンの強化に世界中の関心が高まる中で、チリが食品供給国として年々確固たる地位を築きつつあるのは重要なことだ」とした。
(佐藤輝美)
(チリ)
ビジネス短信 ff88e4a2e3b6b583