韓中首脳が電話会談、両国関係の発展の重要性確認
(韓国、中国)
ソウル発
2025年06月12日
韓国大統領室の報道官はブリーフィングで、李在明(イ・ジェミョン)大統領と中国の習近平国家主席が6月10日に初の電話会談を行ったと発表した。電話会談は午前11時30分から30分間行われた。李在明大統領就任後の電話会談としては、ドナルド・トランプ米国大統領(2025年6月10日記事参照)、石破茂首相(2025年6月10日記事参照)に続く3番目の会談となった。
韓中首脳の電話会談の内容は次のとおり。
- 習国家主席は李在明氏の大統領選挙勝利を祝すとともに、韓国新政府との戦略的協力関係の発展に向けて協力していこうと述べた。李大統領は祝意に感謝を表し、韓中両国が互恵・平等の精神の下で経済、安全保障、文化、人的交流など多方面で活発な交流と協力の推進を希望すると答えた。
- 両首脳は、両国民の生活に実質的に貢献できるように韓中関係を発展させていくことが重要であることに共感した。また、人的・文化的交流を強化して両国民の友好的感情を高め、経済協力などの実質的な協力分野で両国民が体感できる成果を上げるために、ともに努力することとした。
- 両首脳は、2025年10~11月に韓国の慶州で開かれるAPEC首脳会議(2024年7月1日記事参照)の成功に向け、緊密な協力の必要性についても共感した(注)。さらに、李大統領は習国家主席をAPECに招待し、緊密に意見交換ができることを期待すると伝えた。
- 李大統領は朝鮮半島の非核化、平和と安定への中国の建設的役割を要請した。それに対し、習国家主席は、朝鮮半島の平和と安定は両国の共通利益のため、中国側も努力すると述べた。
(注)2025年のAPEC議長国は韓国、2026年は中国が務める。
(橋爪直輝)
(韓国、中国)
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