「エキスポ・パック」開催、包装・加工用製品や自動化ソリューションに関心集まる
(メキシコ)
メキシコ発
2025年06月13日
メキシコ第2の都市、ハリスコ州グアダラハラ市で6月10〜12日、「エキスポ・パック・グアダラハラ(EXPO PACK Guadalajara)2025」が開催された。飲料・食品、パーソナルケア商品、化学品、自動車・機械部品などの包装・加工プロセス向けの製品やソリューションに特化した展示会で、1万8,000平方メートルの展示スペースに750以上の出展者が集まった。主催者である米国の包装・加工技術協会(PMMI)によると、3日間で1万7,000人以上の来場者を見込んでいる。
会場には、機械・機器部品用の梱包(こんぽう)材や食品向けパッケージ、飲料や化粧品向けのボトル、粘着テープ、乾燥剤、ラベル素材とその印刷機、商品管理のためのRFID(注1)を活用したソリューションのほか、ボトリングやパッケージングを自動化するための機械や機器、関連部品などといったさまざまな製品が展示された。展示会のテーマである「梱包・加工技術の変革」に基づき、環境に配慮したパッケージや梱包材の提案に加え、通常は手動で行われている作業を効率化・自動化させるソリューションの提案が目立った。
会場内には、PMMIが加盟企業を擁して形成した大規模なパビリオンに加えて、アルゼンチン、イタリア、スペイン、台湾、中国、トルコ、フランスといった国・地域のパビリオンが設置された。日系企業では、計量システム機器メーカーの大和製衡、合成紙・同加工品メーカーのユポ・コーポレーション、ファクトリーオートメーション向け機械・機器メーカーのSMCなどの企業が独自ブースで出展したほか、日系企業の製品や機械・機器を扱う地場系のディストリビューターも多く見られた。日系企業の出展者からは「メキシコにおける業界最大級の展示会であり、重要な顧客が多く集まる」として、本展示会に継続して出展しているというコメントも多く聞かれた。
大勢の来場者でにぎわう会期初日のメイン会場(ジェトロ撮影)
次回は、メキシコ市で2026年6月2~6日に開催される。グアダラハラでの開催は2027年6月15~17日の予定だ。また、同展示会は米国各地でも開催されており、2025年9月にはラスベガス、2026年2月にはフィラデルフィアでも開催予定(注2)。
(注1)電波を用いてICタグを読み書きし、人やモノを識別・管理するシステムのこと。特長としては、複数のタグの一括読み取りや、遠隔での読み取りが可能。
(注2)米国では「パック・エキスポ(PACK EXPO)」というイベント名で開催されている。
(渡邊千尋)
(メキシコ)
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