韓国貿易協会、2025年の輸出は減少する見通しと発表
(韓国)
ソウル発
2025年06月25日
韓国貿易協会は6月23日、「2025年上半期の輸出入の評価と下半期の展望」を発表した。それによると、韓国の2025年1~5月(注)の輸出額は前年同期比0.9%減の2,749億ドル、輸入額は2.5%減の2,562億ドル、貿易収支は187億ドルの黒字だった。
品目別にみると、輸出は、人工知能(AI)製品の需要回復により、半導体、コンピュータなどIT製品の輸出額が増加した。また、コンテナ船や液化天然ガス(LNG)船の輸出好調により、船舶の輸出額も前年同期比で12.1%増加した。一方、米国の関税政策の影響などによって、自動車をはじめ多くの品目の輸出額が減少した。輸入は、国際的なエネルギー価格の下落により、原油や天然ガス、石炭といった天然資源の輸入額が減少した。
2025年下半期の見通しについては、世界的な景気の停滞や、米国による相互関税の猶予満了(2025年4月10日記事参照)など、対外的な不確実性の拡大により、輸出・輸入ともに減少すると予想した。
2025年通年では、輸出額は前年比2.2%減の6,685億ドル、輸入額は1.8%減の6,202億ドル、貿易収支は483億ドルの黒字となる見通しだ(添付資料表1参照)。品目別では、自動車、自動車部品、鉄鋼など多くの品目で米国の関税政策の影響が顕在化し、輸出額が落ち込む見込みとなっている(添付資料表2参照)。また、輸出額の減少幅が輸入額の減少幅よりも大きく、貿易黒字額は前年比で減少すると予想した。
(注)レポートの題名には「上半期」とあるが、輸出入の実績が出ているのは2025年1月から5月まで。
(橋本泰成)
(韓国)
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