鄂州花湖空港の国内外ネットワーク拡大、100路線を突破
(中国)
武漢発
2025年06月05日
中国湖北省の鄂州市に所在する鄂州花湖空港は5月25日、同空港の運航路線数が100路線を突破したと発表した。同空港は2022年8月に「アジア初の貨物ハブ空港」として開港し、現在は国内58路線、国際42路線の構成となっている。国際路線は、アジア(15カ国)、欧州(10カ国)、米大陸(4カ国)、アフリカ大陸(1カ国)などの拠点とつながっている。
2024年に開港からの累計貨物取扱量が100万トンを突破した同空港(2024年10月24日記事参照)は、2025年1~5月で貨物、郵便物の取扱量が52万9,000万トン(前年同期比84.9%増)となっている。2025年に入ってからも引き続き国内外ネットワークを拡大しており、国内3路線(新疆ウイグル自治区ボルタラ・モンゴル自治州、山東省菏沢市など)、国際12路線(インド・ベンガルール、エルサルバドル・サンサルバドルなど)が新たに開通している。
100本目の路線となった「鄂州~米国ニューヨーク~カナダ・ハリファクス」路線は、同空港にとって5路線目となる3カ国間をまたぐ路線で、これらの国の航空貨物ハブをつないでいる。同路線は積載量110トン、週に1~2便の運航を予定しており、年間1万トンを超える航空貨物輸送量となることが期待される。鄂州からの往路便は主に衣類、アクセサリー、電子機器・同部品などを運び、鄂州への復路便は主に海鮮、機械設備・同部品、衣類、履物、ヘルスケア製品などを運ぶ。
ハリファクスはカナダ国内で大西洋沿いの最大都市、かつ経済の中心だ。大西洋産ハードロブスターのうち50%以上がハリファクスの属するノバスコシア州で生産されている。中国はハリファクス産海鮮の主要な消費市場となっており、同路線の開通により、48時間以内にこれらの海鮮を北京市や上海市、広州市、深セン市といった一線都市の消費者に届けることが可能となる。
(西島和希)
(中国)
ビジネス短信 6c51c08492f68af4