日本の4月の農林水産物・食品の輸出実績、輸出額は緑茶、水産物中心に米国向けが最多

(米国、中国、韓国、世界、日本)

農林水産食品部市場開拓課

2025年06月06日

日本の農林水産省は6月3日、財務省貿易統計に基づく2025年4月の農林水産物・食品の輸出実績を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。4月単月では1,345億500万円(前年同月比14.8%増)だった。国・地域別では、米国が252億円(22.5%増)、1~4月累計でも939億円(同24.3%増)で、いずれも1位だった。米国による相互関税措置の影響が懸念される中、課税前の駆け込みの輸出が増加したとみられる。

米国(前年同月比46億円増)向けの主な輸出増加品目は緑茶(20億5,085万円)、ホタテ貝(15億3,439万円)、カニ(冷凍、7億6,352万円)だった。4月の輸出額の2位以下は中国(175億円)、香港(165億円)、台湾(147億円)、韓国(88億円)が続いた。米国以外で輸出額の増加が大きい国・地域と主な増加品目は次のとおり。

  • 中国(21億円増):ウイスキー、日本酒、配合調整飼料
  • 韓国(20億円増):ビール、イワシ、ウイスキー

輸出額の増加が大きい主な品目は、緑茶(22億円増)、ホタテ貝(21億円増)、ウナギ(活、10億円増)だった。

米国による関税措置を巡っては、食品にはベースライン関税の10%が適用されている(2025年4月3日記事参照)。今後の動向は不透明なため、関税措置の影響を引き続き注視していく必要がある。

ジェトロでは、米国関税措置等に伴う日本企業相談窓口を設置しているほか、日本からの食品の輸出規制・手続きに関する問い合わせについては、農林水産物・食品輸出相談窓口で受け付けている。

(熊谷佐和子)

(米国、中国、韓国、世界、日本)

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