「ウズベキスタン・エネルギー・ウイーク2025」で外国企業との協力が拡大
(ウズベキスタン)
タシケント発
2025年06月06日
燃料・エネルギー分野におけるウズベキスタン最大のイベント「ウズベキスタン・エネルギー・ウイーク(UEW2025)」が5月13日から15日までタシケントで開催された。同イベント内で、石油・ガス産業向け機器の展示会「ウズベキスタンの石油とガス(OGU)2025」、代替エネルギーと省エネルギー分野の国際展示会「パワー・ウズベキスタン2025」、約120人の講演者が参加した国際エネルギー会議なども開催された。一連のイベントを通じて外国企業との協力が拡大した。
ウズベキスタン・エネルギー・ウイーク(UEW)2025が行われた国際展示場「中央アジアエクスポ・ウズベキスタン」(ジェトロ撮影)
5月13日の開会式でウズベキスタンのジュラベク・ミルザマフムドフ・エネルギー相は、過去5年間で250億ドル以上の外国投資が同国のエネルギー部門に集まり、発電能力は50%増の25ギガワット(GW)に達したと述べ、外国企業との協力の着実な進展を強調した。
OGU 2025では、ウズベキスタンおよび外国組織間で次の協力文書が締結された。
- ウズベキスタン・エネルギー省とロシアのペルミ地方政府間での石油・ガス分野における技術課題の情報交換とロシア製品の供給拡大に関するロードマップ
- ウズベキスタンの国営石油・ガス会社ウズベクネフテガズとカザフスタンの石油・ガス会社カズムナイガス間での協力拡大に向けたロードマップ
「パワー・ウズベキスタン2025」では、中国企業が出展者数の60%を占め圧倒的な存在感を示し、ソーラーパネルやエネルギー貯蔵システムなどを展示した。中国は、ウズベキスタンのグリーン発電所建設における最大の技術サプライヤーだ(2023年10月31日記事参照)。
中東企業との協力も拡大した。UEW2025の本会議で、ミルザマフムドフ・エネルギー相は、早ければ2025年6月にウズベキスタンでACWAパワー(サウジアラビア)とグリーン水素の共同生産を試験的に開始する予定と述べた。また、アラブ首長国連邦(UAE)に本社を置くマスダールがOGUに出展した。同社はジェトロのインタビュー(5月14日)に対し、2025年1月にウズベキスタンのグリーンエネルギー分野への投資を現在の20億ドルから今後数年間で40億ドルに倍増させると回答した。
マスダールのブース(ジェトロ撮影)
主催者のアイテカ・エグジビションはジェトロの5月28日の取材に対し、今回のUEW全体の出展者数は前回比3.3%増の465社(2024年は450社)だったことを明らかにした。総来場者数は1万5,256人から1万6,515人へと8.3%増加した。
(ウラジミル・スタノフォフ)
(ウズベキスタン)
ビジネス短信 29b7f9d78732d148