「一帯一路」フォーラム、ウズベキスタンと中国はグリーンエネルギー分野の協力拡大

(ウズベキスタン、中国)

タシケント発

2023年10月31日

ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は10月18日、中国の首都北京で開催された第3回「一帯一路」国際協力ハイレベルフォーラムに出席した。全体会議で演説を行い、前日には中国の習近平国家主席と会談し、両国間の協力推進を確認した。

同フォーラムでは、ウズベキスタンと中国政府間で、再生可能エネルギー、デジタル技術協力、ブハラ州での総発電容量1ギガワット(GW)の風力発電所2カ所、タシケント州での200メガワット(MW)の太陽光発電所建設事業、容量500MW時の蓄電池システム構築への融資など多くの文書に署名した。2025年にタシケントで開催される第4回アジアユースゲームズに向けた選手村建設の融資契約の調印や、風力発電所の中国援助プロジェクトに関する両国政府間の書簡の交換も実施した。また、ウズベクギドロエネルゴと中国南方電網国際との間で、容量600MW、総工費10億ドルのユコリ・プスケム水力発電所(タシケント州)建設事業の実施に関する協定を締結している。

ミルジヨエフ大統領はフォーラムの講演の中で、ウズベキスタンはグリーン経済分野で中国との協力を積極的に推進する意向を表明した。同国では2023年1月に太陽光・風力発電事業を加速させるため、国際入札を経ずに外国事業者と政府間で直接契約を締結できるよう政策変更を行っており、再生可能エネルギー事業への中国企業による直接の参画が相次いでいる。それまでも中国企業はサウジアラビアのアクワ・パワー、アラブ首長国連邦(UAE)のマスダールなどのEPC事業者(注)として、ウズベキスタンのほぼ全ての太陽光・風力発電所の建設に関与していた。

(注)プラント建設などで、エンジニアリングの設計(Engineering)、資機材調達(Procurement)、製作、建設工事(Construction)を含む一連の工程を請け負う事業者のこと。

(ウラジミル・スタノフォフ)

(ウズベキスタン、中国)

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