スイス・ビジネスハブ・ジャパン、バイオテック分野の交流機会を提供
(スイス)
ジュネーブ発
2025年05月19日
世界各国のライフサイエンスの関係企業や専門家が集う世界有数のバイオテクノロジー会議「スイス・バイオテック・デー2025」が5月5~6日に、スイスのバーゼルで開催された。49カ国から3,000人以上の参加者を集め、スイス・バイオテクノロジーとしては過去最大規模の国際的な会議となった。同会議に併設されたグローバル・ビレッジには、日本を含む25の国際代表団がブースを設置し、各国企業が参加、スイスのバイオテクノロジー拠点との連携を強化し、国境を越えた投資や、官民パートナーシップ、研究開発協力、ベストプラクティスの共有などのプラットフォームとして活用する場となった。また、同イベントのプレナリーセッション
では、スイス・バイオテクノロジー報告書2025年版が発表された(2025年5月7日記事参照)。
スイスの貿易投資振興機関スイス・グローバル・エンタープライズ(S-GE)の日本拠点、スイス・ビジネスハブ・ジャパンはS-GEとともに、「スイス・バイオテック・デー2025」に日本ブースを設置し、出展日本企業を募ってスイスのバイオ企業との連携機会の場を提供した。ジェトロは準備段階から参加企業募集の広報を含め、スイス・ビジネスハブ・ジャパンに全面協力した。旭化成、あすか製薬、アステラス製薬、アクセリードドラッグディスカバリーパートナーズ、第一三共、EAファーマ、富士フイルム、ジェネシスヘルスケア、マルホ、村田製作所、日東電工、ロート製薬、帝人、巴川コーポレーション、横河電機の日本企業15社がスイス・ビジネスハブ・ジャパンが設置した日本ブースに参加し、スイスのバイオテクノロジー関連企業や各国から出展するバイオ企業などとの協業や、連携を含めたパートナリングの可能性について協議した。
5月7日に上記イベントのサイドプログラムとして、バーゼル大学のイノベーション・ガレージを含むスイス・イノベーション・パーク・バーゼル・エリア
や、チューリヒ近郊のシュリーレンに所在するバイオ-テクノパーク
を視察し、当該施設の利用企業の説明を聞いた後、参加企業との質疑応答を行った。翌8日には、スイス西部のフランス語圏ローザンヌに所在するライフサイエンスのイノベーション・ハブのバイオポール
と、同じくフランス語圏のモンテーに所在するバイオアーク
を視察した。当該施設利用企業の取り組みを聞き、視察参加企業と質疑応答を行った。スイス・バイオテック・デー
とサイドプログラムは毎年開催されており、スイス全土のライフサイエンスに関わるエコシステムについての情報を網羅的に把握する効率的な機会を提供している。
スイス・バイオテック・デー2025の日本ブースと参加企業(スイス・ビジネスハブ・ジャパン提供)
(田中晋)
(スイス)
ビジネス短信 ffb01520993f41b6