米ニューメキシコ州、外国直接投資促進のための初のアクセラレーター施設開設

(米国)

ロサンゼルス発

2025年05月29日

米国ニューメキシコ州政府は5月19日、同州への外国直接投資を促進するためのビジネスアクセラレーター施設の開所式を開催したと発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。同施設はミシェル・ルーハン・グリシャム知事(民主党)が5月13日に設立の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを行っていた。この施設は同州アルバカーキ市に「NMexusセンター」という名称で、同州初のアクセラレーターとして開設され、外国企業が同州での事業拡大と米国市場での成功に必要なツールを提供する。職業訓練や人事・法的問題への対応などを含む米国への移転にかかるコストに関して支援を行うとされる(ソースニューメキシコ5月13日)。

施設は年間40社の企業に対応できる設備を備えており、賃貸契約は6月1日から開始予定だが、既にインドとオマーンの7社が利用する予定だと発表されている。同施設によって初年度に約100人、5年以内に最大1,500人の雇用創出が見込まれ、5年間の経済効果は総額4億ドル以上と推定されている。

グリシャム知事は4月に訪日するなど、ビジネス面で国際的な連携を推進している(2025年4月24日記事参照)。知事は施設開設について「国境を越えたグローバルパートナーシップを構築することで、ニューメキシコ州はリショアリング(国内回帰)運動をリードする戦略的立場を確立した。ニューメキシコ州を拠点とする企業を誘致し、成長させるための大胆な取り組みの成果だ」と述べている。また、NMexusセンターのエグゼクティブディレクターのアマール・バキル氏はアルバカーキ市に開設した理由について「合理的なコスト、交通の便の良さ、研究機関や高度なスキルを持つ労働力を備えた成長するエコシステムへのアクセスという、ほかに類を見ない組み合わせが魅力となった」と述べている。

(堀永卓弘、クリストファー・ベイカー)

(米国)

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