LGエレクトロニクスの第1四半期の売上高、BtoB・非ハードウエアが牽引
(韓国)
ソウル発
2025年05月09日
韓国のLGエレクトロニクスは4月24日、2025年第1四半期(1~3月)の業績(連結ベース)を発表した(添付資料表参照)。同四半期の売上高は前年同期比7.8%増の22兆7,398億ウォン(約2兆2,740億円、1ウォン=約0.10円)、営業利益は5.7%減の1兆2,591億ウォンと増収減益だった。同社は「BtoBおよびサブスクリプション・webOS(注1)などのハードウエア以外の事業が質的に成長し、第1四半期ベースで過去最大の売り上げを記録した。営業利益も第1四半期としては6年連続で1兆ウォンを上回った」と総括した。事業部門別の業績は次のとおり(注2)。
(1)HS(ホーム・アプライアンス・ソリューション)事業本部(洗濯機、冷蔵庫など)
売上高は6兆6,968億ウォン、営業利益は6,446億ウォンだった。売上高は前年同期比9.3%増と、四半期ベースで過去最大を更新した。営業利益は前年同期に比べ、9.9%増加した。同事業部門は高い市場シェアを維持する中、サブスクリプション、オンライン事業などが成長した。
(2)MS(メディア・エンターテインメント・ソリューション)事業本部(テレビ、ノートパソコンなど)
売上高は4兆9,503億ウォン、営業利益は49億ウォンだった。テレビ需要の停滞が続く中、webOS基盤の広告・コンテンツ事業が成長した。営業利益は液晶パネルの価格上昇や、マーケティング費用の増加などの影響を受け、前年同期に比べ、大きく減少した。
(3)VS(ビークル・ソリューション)事業本部(自動車電装部品など)
売上高は2兆8,432億ウォン、営業利益は1,251億ウォンで、ともに四半期ベースで過去最大を更新した。100兆ウォン規模の受注残を基に成長が続いた。車両用インフォテインメント(インフォメーション+エンターテインメント)事業でのプレミアム製品の販売が好調で、収益率向上に寄与した。
(4)ES(エコ・ソリューション)事業本部(空調システムなど)
売上高は3兆544億ウォン、営業利益は4,067億ウォンだった。2025年1月にHVAC(Heating、Ventilation、and Air Conditioning:暖房・換気・空調)事業をES事業本部として独立させたが、ES事業本部はVS事業本部とともに、BtoBビジネスの成長の中核になった。
(注1)webOSは、アンドロイド、iOSなどのオペレーションシステム(基本ソフト)の1つで、現在、LGエレクトロニクスが開発・使用しているリナックス基盤のモバイル運営システムをいう。
(注2)LGエレクトロニクスは2025年1月に、従来のH&A(ホーム・アプライアンス&エアー・ソリューション)、HE(ホーム・エンターテインメント)、VS(ビークルコンポーネント・ソリューション)、BS(ビジネス・ソリューション)事業本部を、HS、MS、VS、ES事業本部に改編した。
(李海昌)
(韓国)
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