米ウェイモ、自動運転車1,200台をリコール、安全性向上へ対応強化
(米国)
サンフランシスコ発
2025年05月16日
米国アルファベット傘下の自動運転車開発企業ウェイモは5月14日、道路上のチェーンやゲート、その他の障害物との衝突リスクに対応するため、自動運転車両1,212台をリコールしていたと米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)に報告した。第5世代の自動運転ソフトウエアを搭載した車両が対象で、ソフトウエアアップデートによって問題の改善を図ったとしている。
報告書によれば、2022年から2024年後半にかけて、チェーンやゲートやほかの障害物との軽微な衝突が16件発生していたが、いずれも負傷者は確認されていない。同社は、これらの問題は、第6世代の自動運転ソフトウエアで修正済みであり、2024年11月に第6世代へのソフトウエアアップデートを開始し、12月末には全車両への展開を完了した、と説明している。
同社は2024年2月にも、アリゾナ州で続けて発生した2件の軽微な衝突を受け、自動運転車を444台リコールしている。原因は、牽引されている車両の動きを不正確に予測する可能性のあるソフトウエアの不具合だった。また同年6月には、電柱との接触事故を受けて、さらに670台以上をリコールしている。
一方、自動運転車を巡り、他社にもNHTSAの調査を受け、安全性への対応を迫られる動きが見られる。アマゾン傘下のズークスは、2025年5月6日にラスベガスで無人自動運転配送車が乗用車と衝突したことを受け、270台をリコールした。また、6月にテキサス州オースティンで有料無人自動運転乗車サービスの開始を予定しているテスラに対し、NHTSAは導入計画や使用される技術に関する具体的な情報提供を求めている。
(松井美樹)
(米国)
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