日本産ホタテの殻むき新工場開設、バングラデシュから再輸出を目指す

(バングラデシュ、日本)

ダッカ発

2025年05月20日

バングラデシュの日系水産加工会社ジャパン・シーフード(Japan Seafood)は4月26日、同国南東部コックスバザールで、水産加工工場のグランドオープニングセレモニーを開催した。新設工場では、日本産ホタテをバングラデシュに輸入し、殻むき加工を行い、米国や欧州、アジアへの再輸出を計画している。

式に出席した投資開発庁(BIDA)の日本企業担当者のムハンマド・サイフル・イスラム課長は「日本とバングラデシュが戦略的パートナーシップの下で協力し、日本産原料をバングラデシュで加工する新たなビジネスが創出されたことを大変うれしく思う」と述べた。在バングラデシュ日本大使館の髙橋直樹公使は「この工場の立ち上げは、日本とバングラデシュの経済的結びつきが強まっていることの証しだ」と述べ、同事業がベンガル湾産業成長地帯構想(BIG-B)の下で産業バリューチェーン構築に寄与することに期待を寄せた。国際協力機構(JICA)バングラデシュ事務所の市口知英所長は、JICAが支援している貿易港開発プロジェクトのマタバリ港との連結性で、コックスバザールは地理的優位性から重要との認識を示した。

ジャパン・シーフードを傘下に持つジャパン・フード・サービスの山本真作代表取締役社長は「工場の設立でスタート地点に立ったばかりだが、事業を成功させたい」と意気込みを語った。

写真 ジャパン・シーフードの水産加工工場(ジェトロ撮影)

ジャパン・シーフードの水産加工工場(ジェトロ撮影)

(箕浦智崇)

(バングラデシュ、日本)

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