ムハンマド皇太子とトランプ大統領の共同議長でGCC・米国首脳会議が開催

(サウジアラビア、米国、クウェート、アラブ首長国連邦、バーレーン、カタール、オマーン、湾岸協力会議(GCC))

リヤド発

2025年05月16日

サウジアラビアの首都リヤドで5月14日、湾岸協力会議(GCC)・米国首脳会議が開催され、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子兼首相と米国のドナルド・トランプ大統領が共同議長を務めた。会議には、カタールのタミーム・ビン・ハマド・アル・サーニ首長、アラブ首長国連邦(UAE)のハーリド・ビン・ムハンマド・ビン・ザーイド皇太子、クウェートのミシュアル・アル・アフマド・アル・ジャービル・アル・サバーハ首長、バーレーンのハマド・アール・ハリーファ国王、オマーンのアスアド・ビン・ターリクアール・サイード副首相が出席した。

会議冒頭、ムハンマド皇太子は「本日のトランプ大統領との会談は、数十年にわたり協力のモデルへと発展してきた、GCC諸国と米国との長年の関係と戦略的パートナーシップを基礎とするものである。今回の首脳会談は、関係強化、戦略的パートナーシップの拡大、そしてわれわれの国家と国民の願望の実現に向けた集団的行動に対するわれわれのコミットメントを強調するもの」と述べた上で、湾岸諸国と米国間の経済、開発、安全保障などの協力関係を強化する意向を表明した(2025年5月14日付サウジ国営通信外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。皇太子は、ガザ、イエメン、スーダン、シリア、レバノン、インド・パキスタン、ウクライナのそれぞれの紛争解決に向けて、中東と米国が協力して応じる姿勢を明らかにした。

トランプ大統領は、中東が安定し繁栄した成長を遂げる中、GCC諸国の極めて重要な役割を確認するとともに、この地域が有する事業機会に対して世界的な注目と称賛を集めている点を強調した。トランプ氏は、米国がパレスチナ人民の未来を前進させるための地域諸国によるあらゆる努力を支持するとともに、(今回の滞在中に)制裁解除を決定したシリア、そして近隣諸国と平和裏に繁栄した国家を築く新たな機会を得たレバノンとの関係も支持すると明言した(2025年5月14日付サウジ国営通信外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

バーレーンのハマド国王は、サウジアラビアの卓越した人道的努力と、紛争解決のための平和的取り組みの推進におけるリーダーシップを称賛するとともに、安全保障と開発の強化におけるGCCと米国の戦略的パートナーシップの重要性を強調した。他の国家代表も中東地域の平和、安全保障、発展に向けて湾岸地域と米国との戦略的協力関係を重要視する姿勢を共に示した。

(秋山士郎)

(サウジアラビア、米国、クウェート、アラブ首長国連邦、バーレーン、カタール、オマーン、湾岸協力会議(GCC))

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