東風日産、ディープシークを導入した新エネ車「N7」を発売
(中国)
上海発
2025年05月16日
東風日産は4月27日、中国の人工知能(AI)開発スタートアップのディープシーク(DeepSeek)の技術を導入したモデル「N7」を正式に発売すると発表した。
N7は、同社自主開発新エネルギー技術の「天演アーキテクチャ」を初めて搭載し、モメンタ社と共同開発した「ナビゲート・オン・オートパイロット」と呼ばれるエンドツーエンド総合運転支援技術などを搭載している。東風日産の公式発表によると、N7はこのほかにも主に次の特徴がある。
- フロントフェイスは日産ブランドを象徴するVモーションデザインを踏襲した。黄金比率、3倍ホイールベース比を組み合わせて設計した車体デザインはドイツ・レッド・ドット賞を受賞。
- 業界初のAIゼロ圧クラウドシートは特許権88件を持ち、業界初のAI搭載の体形自動調整システムを採用。AIアルゴリズムを用いてシートに設置された49のセンサーが腰部の体圧を検知することができ、19のインテリジェントエアバッグを組み合わせ、座り方の変更に合わせてリアルタイムで調整できる。
- N7は業界初の全域インテリジェント車酔い防止技術を実現している。ボッシュDP-EPSステアリングシステムを採用し、新型ショックアブソーバーを搭載、シャーシには日産GT-Rのチューニング経験を活用し、モーターには118件の特許制振技術が用いられている。1/10,000秒に一回のリアルタイム電子制御を実現、起動時や加速時の、ブレーキによる揺れを軽減できる。
- N7にはディープシーク(DeepSeek)が開発した大規模言語モデル「DeepSeek-R1」を導入した。「DeepSeek-R1」によってユーザーの指示を正確に読み取り、標準中国語のみならず、四川語や広東語も認識できるようになる。東風日産は中国合弁自動車メーカーの中で、ディープシークを搭載する初めてのメーカーとなった。
2025年5月15日時点で、1万件を超えるオーダーが入っているという。
(陳貝蓓)
(中国)
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