2025年第1四半期の貿易赤字、前年同期比11.0%増
(トルコ)
イスタンブール発
2025年05月16日
トルコ統計機構(TUIK)の4月30日発表の貿易統計によると、2025年第1四半期(1~3月)の輸出額は前年同期比2.5%増の653億2,316万ドル、輸入額は4.5%増の878億1,119万ドルで、貿易赤字額は11.0%増の224億8,803万ドルとなった。
第1四半期の輸出額を品目別にみると、最大の輸出品目である自動車・同部品は前年同期比3.1%増だった。輸出増加への寄与が最も大きかったのは貴金属類で、前年同期比54.3%増と大幅に増加した。他方、2024年第1四半期には急増した鉱物性燃料は8.2%減と減少に転じた。非ニット衣類(前年同期比11.3%減)とニット衣類(4.8%減)の繊維製品は、前年から低迷が続いている(添付資料表1参照)。総輸出額における製造業の割合は93.7%、農業・林業・漁業は4.2%、鉱業および採石部門の割合は1.5%だった。
国・地域別の輸出額では、輸出額全体の43.3%を占めるEU向けが前年同期比4.1%増、国別で首位のドイツが1.7%増、2位の英国が25.8%増となった。3位以下は米国(前年同期比4.1%増)、イタリア(4.7%減)、イラク(12.6%減)、フランス(6.4%増)の順だった(添付資料表2参照)。
第1四半期の輸入額を品目別にみると、最大の輸入品目である鉱物性燃料が前年同期比3.1%増だった。そのほか、貴金属類(前年同期比19.3%増)が大きく増加した一方、鉄鋼(11.7%減)は前年同期比で減少となった(添付資料表3参照)。
国・地域別の輸入額の上位は、中国(前年同期比13.5%増)、ロシア(3.8%減)、ドイツ(3.4%増)だった。金の需要が前年に比べて増加したこともあり、貴金属を中心としたスイス(24.6%増)とアラブ首長国連邦(UAE)(45.9%増)からの輸入がそれぞれ大きな伸びを記録した(添付資料表4参照)。
(井口南)
(トルコ)
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