2025年第1四半期のGDP成長率は前年同期比2.7%、コーヒー栽培が引き続き好調

(コロンビア)

ボゴタ発

2025年05月21日

コロンビア国家統計局(DANE)は5月15日、2025年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率は前年同期比2.7%だったと発表した(添付資料表参照)。

産業別に見ると、商業(3.9%)、農林水産(7.1%)、芸術・エンターテインメント(15.5%)の伸びが大きく、GDPの成長に貢献した。商業では自動車・バイクのメンテナンスと修理(9.7%)、農林水産では2024年に引き続きコーヒー栽培(31.3%)、漁業・養殖業(18.2%)が特に伸びた。一方、マイナス成長だったのは、鉱業(マイナス5.0%)、建設(マイナス3.5%)、電力・ガス・水道(マイナス1.2%)だった。特に落ち込みが目立ったのは、石炭採掘(マイナス7.0%)、住宅および非居住用建物の建設(マイナス7.0%)だった。

需要項目別では、GDP全体の約77%を占める民間最終消費支出が3.8%の成長だった。支出目的別では、娯楽・文化(11.9%)、家具・家庭用品(9.2%)が好調な一方、アルコール飲料・たばこ(マイナス0.8%)、レストラン・ホテル(マイナス0.1%)は振るわなかった。政府最終消費支出は4.3%、国内総固定資本形成は1.8%の成長だった。

コロンビア全国産業連盟(ANDI)のブルース・マクマスター会長は今回の発表を受け、「明るいニュースだ。一方で、成長が限定的かつ不十分なことも示している。建設業など、大規模な企業間連携と雇用創出に重要な役割を果たしてきた分野は、強化されるべきだ」と述べた。

マルタ・カルバハリノ農業・地方開発相は「成長のカギとして市場の多様化を推進し、2025年第1四半期で最も重要な活動の1つだった水産養殖業を拡大する必要がある。コーヒーの収穫量と国際価格の上昇も、農林水産業の成長に貢献した」と述べた。

(木村香菜)

(コロンビア)

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