電子査証(e-Visa)および電子出入国カードの運用開始

(ナイジェリア)

ラゴス発

2025年05月23日

ナイジェリア移民局(NIS)は2025年5月1日、短期滞在者向けに新たな電子査証(e-Visa)制度および電子出入国カードの導入を開始した。「ビジネス(一次)」や「ビジネス(数次)」、「観光」など全24種類のうち13種類の査証をオンラインで事前取得可能となり、出入国管理およびセキュリティーの強化とともに、人的往来の促進でビジネス環境の改善に寄与することが期待される。電子査証制度の導入により、従来の到着時査証(Visa on Arrival)は廃止された。

電子査証は、移民局(NIS)のポータルサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから申請可能。申請フォームに必要事項を記入のうえ、パスポートの顔写真ページ、往復航空券の予約票、ホテル予約票などビザの種類に応じた必要書類をアップロードすることで手続きできる。必要書類に不備がなければ、提出後48時間以内に審査が行われ、登録したメールアドレス宛てにQRコードが付いた電子査証が交付される。支払いもオンラインで完了する。電子査証の有効期限は30~90日、滞在可能期間は最大90日で延長はできない。

加えて、ナイジェリアの出入国時に提出が義務付けられている、出入国カードも電子化された。電子出入国カードは、移民局(NIS)の専用ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから必要事項を入力すると、申請時に登録したメールアドレス宛てに付与される。事前にアカウント作成が必要である点とフライト時刻の72時間前から申請が可能な点に留意したい。これらの措置は出入国管理の厳格化の一環で、入力情報は査証情報と連携され、不法滞在者には査証発給停止処分が適用される場合もある。

また、不法滞在者に対する不法滞在期間に応じた罰則が規定された。罰則は2025年9月1日から適用され、不法滞在期間1日ごとに15ドル、滞在超過が3カ月以上の場合、1日当たりの超過額に加え5年間の入国禁止、1年以上の場合には超過額と永久入国禁止措置が科される。ナイジェリア移民局は2025年8月1日までを猶予期間とし、不法滞在者に適切な滞在資格の取得や自発的な国外退去を呼びかけている。

詳細および最新情報は、前述の移民局(NIS)のウェブサイトの確認が必要。

(柴田北斗)

(ナイジェリア)

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