全米最大級の食品見本市NRAショー、ジェトロ設置のジャパンパビリオンに21社・団体が出展
(米国)
シカゴ発
2025年05月28日
全米レストラン協会(NRA)は5月17~20日、シカゴ市内のマコーミックプレイス展示場で、米国最大級のレストラン・食品関連の見本市「ナショナル・レストラン・アソシエーション・ショー(NRAショー)」を開催した。同見本市には食品や飲料のほか、厨房(ちゅうぼう)器具、食器、衛生対策商品など、レストラン業界に関わる米国内外の事業者2,300社以上が出展し、900種類以上の商品が並んだ。110カ国から約5万3,000人超のバイヤーや食品関係者などが来場し、出展者は前年並み、来場者は微減となった。
ジェトロは2024年の前回に続いてジャパンパビリオンを設置し、21社・団体の日本産食品を取り扱う企業が出展した。品目としては調味料や加工品、飲料、水産品、茶など多様な商品がそろった。抹茶やアイスクリーム、ミカンやユズなどのかんきつ類の加工品、ラーメンスープといった製品に引き合いが集まり、大手チェーンの小売店やレストランなどとの数千万円以上の大型の成約を見込む事業者もいた。ジャパンパビリオンには、米国イリノイ州のバイヤーに加え、他の州からや、香港、ブラジル、ペルー、ジョージアなど他国・地域からのバイヤーも多数見られた。
今回のNRAは、米国による世界共通関税(ベースライン関税、2025年4月3日記事参照)や相互関税措置が発表されて以降、ジェトロがジャパンパビリオンを出展する米国で初の展示会となった。ジェトロを含む海外企業が主に出展する「Global Food Expo」セクションでは、前年と比べ、中国やイタリア、スペインなどからの出展者数に減少が見られたが、ジャパンパビリオンでの商談は例年並みに活発に行われ、 事業者からは、「日本産食品の価格以外の品質の高さをバイヤーに高く評価され、商談が進んだ」という声が多数聞かれた。
次回のNRAショーは2026年5月16~19日にシカゴで開催される予定だ。
商談が活発に行われたジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)
(冨樫達也、河浦妙子、二神夏生)
(米国)
ビジネス短信 35b286119e4d8ccc