1~3月の自動車生産、前年同期比14.9%減の35万2,499台
(タイ)
バンコク発
2025年05月09日
タイ工業連盟(FTI)は4月29日、3月の自動車生産台数が前年同月比6.1%減の12万9,909台だったと発表した(添付資料表参照)。今回の発表によると、3月の部門別では、乗用車が前年同月比12.5%減の4万5,588台、開放式の荷台がある小型貨物自動車・ピックアップトラックなどの商用車が2.2%減の8万4,321台だった。自動車生産台数全体の64.1%を占める輸出向けは9.4%減の8万3,217台、国内販売向けは0.4%増の4万6,692台だった。
2025年1~3月累計の自動車生産台数は前年同期比14.9%減の35万2,499台だった。部門別では、乗用車が22.7%減の11万9,865台、ピックアップトラックなどの商用車が10.2%減の23万2,634台。また、輸出向けは13.5%減の23万6,796台、国内販売向けは17.6%減の11万5,703台だった。
国内販売台数では、家計債務上昇に伴う自動車ローンの審査厳格化により、3月は前年同月比0.5%減の5万5,798台となった。 1~3月累計は前年同期比6.5%減の15万3,193台だった。
企業の動向をみると、中国メーカー(注)はバッテリー式電気自動車(BEV)を中心に、2025年に入っても販売の攻勢を強めており、1~3月累計の乗用車販売シェアは19.5%、2024年通年では18.8%だった。他方、日本メーカーのシェアは1~3月累計では64.2%で、2024年通年では64.8%だった(添付資料図1参照)。
商用車販売シェアでは、1~3月累計の中国メーカーは9.4%、2024年通年では7.1%だった。日本メーカーのシェアは1~3月累計で79.6%、2024年通年では84.4%だった(添付資料図2参照)。自動車全体の総販売シェアをみると、中国メーカーの1~3月累計は13.4%、2024年通年では11.6%だった。日本メーカーの1~3月累計は73.8%、2024年通年は76.7%だった(添付資料図3参照)。
3月の完成車の輸出台数は前年同月比14.9%減の8万914台、輸出額は15.5%減の約574億バーツ(約2,526億円、1バーツ=約4.4円)となった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は9.5%減の約787億バーツだった。また、1~3月累計では、完成車の輸出台数が前年同期比18.6%減の22万139台、輸出額は17.4%減の約1,562億バーツ。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は14.2%減の約2,133億バーツだった。
(注)中国企業には、長城汽車(GWM)や上海汽車(MG)、哪吒汽車(NETA)、BYDなどが含まれる。
(高谷浩一、チャナットパット・スクマ)
(タイ)
ビジネス短信 1b80270f4ed18039