大阪・関西万博のカタール館、日本企業向け投資誘致イベント開催

(カタール、日本)

ドバイ発

2025年04月21日

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)のカタール館で416日、同国への投資促進イベントとして、ビジネスラウンドテーブルが開催された。カタール投資促進庁(Invest Qatar)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます主催、ジェトロも共催して開催された同イベントでは、ジャベル・ジャララ・アルマッリ駐日カタール大使をホストに、日本企業12社を招待した。

写真 カタール投資促進庁によるプレゼンテーション(ジェトロ撮影)

カタール投資促進庁によるプレゼンテーション(ジェトロ撮影)

カタール投資促進庁担当者は講演で「カタールは第3期国家開発戦略(ND3)で1,000億ドルの投資誘致を目標としている」と述べ、今後の投資拡大への期待を日本企業にアピールした。外務省「海外進出日系企業拠点数調査」(2023年10月)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、カタールに進出している日系企業拠点数は30拠点だ。同国は天然ガスの産出国として知られることから、ガス関連企業を中心に、金融や総合商社などが進出している。同国政府は産業多角化への取り組み強化の姿勢を打ち出しており、今回のラウンドテーブルでは、スタートアップ企業や製造業関連企業も招待者に含まれた。ディープテック(注)関連の企業も複数おり、ディスカッションでは、連携可能な同国スタートアップ促進機関や研究開発(R&D)のための投資獲得方法などについて質問が上がった。

参加した日本企業からは、「中東ではカタールの周辺国での事業は開始しているが、カタール進出も考えている中、貴重な情報が得られた」「カタールでの拠点設立を検討しているので、投資庁からパートナー候補企業を紹介してくれるのはありがたい」といった声が聞かれた。

(注)「ディープテック」とは、特定の自然科学分野の研究を通じて得られた科学的な発見に基づく技術で、その事業化・社会実装を実現できれば、国や世界全体で解決すべき経済社会課題の解決など社会にインパクトを与えられるような潜在力のある技術。

(福山豊和、清水美香)

(カタール、日本)

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