健康消費促進措置を発表、スポーツ用品拡充や高齢者サービス強化を図る

(中国)

北京発

2025年04月15日

中国の商務部、国家衛生健康委員会、国家発展改革委員会など12部門は4月9日、「健康消費の促進に向けた特別行動プラン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。ヘルスケア分野における新たな質の生産力の育成・発展や、健康商品やサービスの質の向上、新業態・新たなモデルの構築に取り組み、国民の健康消費の需要に応えることを図るとしている。

プランでは、良質な農産物や特別用途食品の供給、スポーツ施設など運動に関係する環境の整備、高齢者向けサービス供給の強化、健康産業の多元的な発展などについて具体的な措置が盛り込まれている。

具体的には、健康食品の事前審査と事後評価制度を整備し、健康食品の新機能・新製品に関する審査・登録の円滑化を促進し、特殊医療用調製食品の発展に注力するとした。また、スポーツ施設の建設への支援、空港、公園、ショッピングセンターなどにおけるコンパクトジム設置の奨励や、ウインタースポーツ、馬術、モータースポーツの育成などを通じてスポーツ消費のシーンを広げるとしたほか、小型で持ち運びやすいトレーニング器具やアウトドアスポーツ用品の供給を強化し、ウェアラブル端末などスポーツ用品のアップグレードや、スポーツに関連するデジタルプラットフォーム、業務システムの開発を支援するとした。

さらに、高齢者の住宅や観光地のバリアフリー改造、高齢者向けの観光商品の充実、リハビリ補助器具産業の発展などに取り組み、高齢者の健康管理とスポーツ・レクリエーションなどの業態との融合を支援し、慢性病や生活介護などにおけるインテリジェントな高齢者サービス製品の研究開発・活用を促進する。

このほか、自由貿易試験区、自由貿易港で医療観光やバイオ医薬などの産業を発展させるほか、サービス業開放拡大総合モデル区の建設を深化させ、ヘルスケアサービスの国際協力を実施する。

第14期全国人民代表大会(全人代)第3回会議では、李強首相が政府活動報告を行い、2025年の政府活動の任務として内需拡大を筆頭に掲げた(2025年3月6日記事参照)。3月16日には、サービス消費の拡大などを含む「消費振興特別行動プラン」が発表され、消費品質の向上に向けた行動の一環として、健康消費をターゲットにした行動を展開するとされていた(2025年3月24日記事参照)。

(張敏)

(中国)

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