ケニアと中国、「全天候型の友好関係」に格上げ
(ケニア、中国、米国)
ナイロビ発
2025年04月30日
ケニアのウィリアム・ルト大統領は国賓として4月22~26日に中国を公式訪問した。24日には中国の習近平国家主席と会談し、両国の関係を「全天候型の友好関係」(ケニア側の発表では「包括的戦略パートナーシップ」と表現)に格上げすることで合意した。
滞在中に両国政府間でインフラ、貿易、教育、デジタル経済、科学技術、人的交流、文化交流など合計20本以上のMOUを締結した。ケニア側の発表では、モンバサ・ナイロビ標準軌鉄道(SGR)のウガンダ国境までの延伸などのプロジェクトに資金拠出することに合意したとされているが、中国政府側の発表には具体的な記載はない。また、長期的な自由貿易協定(FTA)も視野に入れ、貿易協定について交渉を進めることに合意した。ケニアから中国へは現在、アボカドやコーヒー、紅茶などが輸出されているが、中国に輸入する際に関税が発生しているという。人工知能(AI)についても、中国政府の推し進める「AIのキャパビルにかかる国際協力の友好グループ」へのケニアの加入にも合意した。
23日に開催されたケニア・中国民間セクターラウンドテーブルでは、中国企業7社による総額10億600万ドルのケニア投資が発表された。案件として、ケニア沿岸キリフィ郡での経済特区(SEZ)建設や、縫製工場の拡張・新設、製鉄工場の拡張、養鶏場の新設、アロエなどの栽培拡張、ホテル投資などが発表された。
ルト大統領は、米国のトランプ政権による相互関税の発表後、アフリカ元首で最初に中国を訪問したとして国内外で注目を集めた。同大統領は2024年5月に米国を公式訪問し、同盟国に格上げされるなど(2024年5月27日記事参照)、西寄りとされていた。一方で、ルト大統領は4月23日に北京大学で行った講演で、ケニアは「非同盟主義」と強調し、アップルなどの米国企業が世界のバリューチェーンで付加価値を独占していることに疑問を呈した。4月下旬には米国のマルコ・ルビオ国務長官のケニア初訪問が予定されていたが、ルト大統領の訪中直前に中止となったことが現地で報道されている。理由は言及されていない。
(佐藤丈治)
(ケニア、中国、米国)
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