2024年第4四半期のGDP成長率は前期比0.1%、通年では1.1%成長

(英国)

ロンドン発

2025年04月15日

英国国家統計局(ONS)の3月28日付発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、英国の2024年第4四半期(10~12月)の実質GDP成長率は前期比0.1%で、第3四半期(7~9月)の横ばいから回復した。2024年通年では1.1%となった(改定値、添付資料表と図参照)。

第4四半期を需要項目別でみると、家計最終消費支出は前期比0.1%増だった。レストラン・ホテル、住宅の支出が増加した一方、食品・飲料、教育への支出が減少した。政府最終消費支出は、行政や国防に加え保健分野の支出が伸び、全体で0.5%増となった。

産業別でみると、サービス部門が前期比0.1%増、建設は0.3%増加した。一方で、鉱工業は0.4%減となった。製造業は0.6%減、鉱業は2.3%減少した。製造業については卑金属および金属製品、輸送機器がそれぞれ2.9%減、2.0%減と落ち込んだ。

G7諸国と比較すると、2024年通年の成長率は米国(2.8%)、カナダ(1.5%)に次ぎ、フランス(1.1%)と同率の3番手となった。

今回の発表に関し、英国産業連盟(CBI)の主任エコノミスト、ベン・ジョーンズ氏は2024年第4四半期の英国経済は精彩を欠いたが、下半期の停滞感は一時的なものとした。一方で、2025年に緩やかな成長を達成するには、消費者心理の改善、企業の投資余力の維持が必要となるとした。

(ワルダ・ホリー)

(英国)

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