山九サウジアラビア、人材育成とメンテナンス拠点の完工式開催

(サウジアラビア、日本)

リヤド発

2025年04月18日

山九サウジアラビアは410日、東部州ジュベールの工業団地内に、人材育成機能を備えたプラントメンテナンス拠点「Sankyu Saudi Arabia Maintenance and Human Resource Development Center(山九サウジアラビアメンテナンス&ヒューマンリソース・デベロプメントセンター)」の完工式を開催した。

同センターは、マレーシアの山九テクニカルアカデミーに続き、海外では2拠点目の人材育成拠点となる。敷地面積は22,095平方メートルで、研修施設を備える事務所棟と、技能習得や設備のメンテナンス・製作に対応できる作業場を完備したワークショップ4棟の計5棟で構成する。ジュベール地域には石油・石化プラントが集積し、メンテナンスニーズの拡大が期待される地域だ。人材育成ではサウジアラビア人以外の人材も対象としており、基礎教育、技術・技能教育、安全教育など幅広く実践的な教育を行っていく。ワークショップでは、回転機や静機械、バルブのメンテナンスのほか、配管製作、製缶などに対応可能で、立地のメリットを生かしてメンテナンスニーズを取り込んでいく。将来的には、中東地域で2,000人規模の施工体制を目指し、大型プロジェクトにも対応できる事業基盤の構築を目指すとしている。

山九の中村公大代表取締役社長は開会あいさつで「1918年に創業した当社は、人を大切にすることを経営理念に掲げている。このセンターは若手社員が熟練社員の技術を近くで学ぶことができるのが強みだ。世界で活躍できる人材を輩出することが重要だ」と述べた。完工式にはジュベール市長のマンスール・アル・ダウード氏や森野泰成駐サウジアラビア日本大使など計110人が出席した。

写真 メンテナンス&ヒューマンリソース・デベロプメントセンター(ジェトロ撮影)

メンテナンス&ヒューマンリソース・デベロプメントセンター(ジェトロ撮影)

写真 中村公大社長の開会あいさつ(ジェトロ撮影)

中村公大社長の開会あいさつ(ジェトロ撮影)

(林憲忠)

(サウジアラビア、日本)

ビジネス短信 c88146e6ffdbab77