ジェトロ、日本企業向け中国テック企業紹介イベント開催、AI関連企業などが注目集める

(中国、日本)

北京発

2025年04月30日

ジェトロは4月21日と22日、北京で「中国企業日本進出交流セミナー」(第5回、第6回)をオンラインとオフラインのハイブリッド方式で開催した。このイベントには北京市や天津市、遼寧省大連市、上海市、江蘇省常州市などの中国各地と、東京都、大阪府など日本各地の銀行・保険、商社、製造業、IT、建設など多様な分野の日系企業参加者が集まった。

中国のテック企業は近年急速に成長しており、ますます多くの企業が日本市場への進出に強い関心を示している。セミナーでは、人工知能(AI)技術を活用したEC向け動画コンテンツ生成や、動画生成効率を向上するツール、AI開発用データ作成ツール、品質管理設備とソリューション、仮想現実(VR)技術を活用した空間体験、無人船の開発と運用、水素エネルギー関連技術などの分野のスタートアップ企業7社が自社の強みと日本市場への意欲、日本企業との協業ニーズについてプレゼンした。

プレゼン内容によると、これらの企業は自社の革新的な技術とビジネスモデルにより、日本の少子高齢化や労働力不足といった日本社会の課題解決に寄与できると考えており、昨今の中国国内での競争激化や米中貿易摩擦の影響も相まって、市場が成熟し、かつ多くの国・地域と自由貿易協定(FTA)や経済連携協定(EPA)を締結している日本に、グローバル市場進出のゲートウエーとしての大きな魅力を感じている。また、各社に共通する日本企業との協業ニーズとしては、日本市場や第三国市場の共同開拓、日本企業との共同研究開発を通じた技術のさらなるレベルアップが挙げられる。

質疑応答セッションでは、各登壇企業が技術の詳細や、日本市場での戦略、協業モデルに関する質問に個別に回答した。その後の自由交流セッションでは、各登壇企業と参加者同士の活発な意見交換が行われ、双方から多くの収穫があったとの声が寄せられた。特にスタートアップ企業からは、今後さらに多くの日本企業と接触し、日本市場での活動を強化していきたいとのコメントが寄せられた。

(金京浩)

(中国、日本)

ビジネス短信 c1fde2ccfd55cca4