タイのペートンタン首相がマレーシアのアンワル首相と会談、米国相互関税に向け協力を強化
(タイ、マレーシア、米国)
バンコク発
2025年04月23日
マレーシアのアンワル・イブラヒム首相が4月17日、タイを訪問し、タイのペートンタン・チナワット首相と会談を行った。タイ政府の発表によると、首脳会談ではタイとマレーシアの協力関係や米国の相互関税の交渉に関するテーマについて会談した。首脳会談の概要は次のとおり。
- 両国は、タイとマレーシアを結ぶ第2ゴロク川の国境橋の建設を歓迎。同橋は2027年に完了の予定で、両国間の連結性を強化するとともに、国境地域の経済活動の促進が期待されている。
- タイ深南部の国境問題の解決のため、両首脳は暴力的手段を排除し、平和な解決を目指す方針を確認した。平和交渉に向け、タイ政府高官と反政府勢力側との対話を推進する意向を示した。
- 米国の相互関税の交渉において、ASEAN諸国間で協力を強化し、一体となって交渉を進める方針で合意。
また、ペートンタン首相は米国の関税措置への対策を準備しており、民間部門への海外投資の支援を推進する。ただ、4月23日にピチャイ・チュンハバジラ副首相兼財務相が代表として、タイと米国の交渉に臨むと発表したが、現地報道によれば、交渉の日程は延期され、いまのところ未定となっている(4月21日付「ネーション」紙)。
(ピンラウィー・シリサップ、藤田豊)
(タイ、マレーシア、米国)
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