サブサハラ・アフリカの2024年のモバイルマネー取引額、前年比15%増で1兆ドル超える
(アフリカ)
調査部中東アフリカ課
2025年04月23日
モバイルコミュニケーションに係る世界的な業界団体GSMAは、4月8日に「モバイルマネーに関する産業動向レポート2025」を発表した。同報告書によると、2024年の世界のモバイルマネー取引額は前年比16%増の1兆6,800億ドル、取引件数は前年比20%増の1,080億件、登録アカウント件数は14%増の21億件だった。
サブサハラ・アフリカのモバイルマネー取引額は前年比15%増の1兆1,000億ドルで、世界全体の取引のうち約65%を占めている。取引件数は21%増の800億件で、登録アカウント件数は19%増の11億件だった。
アフリカを地域別にみると、取引額と取引件数は東アフリカが最多で、登録アカウント件数は西アフリカが最多だった。北アフリカのモバイルマネー市場はアフリカの中では比較的小さいものの、取引額が前年比で53%増加するなど急激に成長している。詳細は次のとおり(かっこの中は前年比)。
- 取引額:東アフリカ6,490億ドル(23%増)、西アフリカ3,570億ドル(5%増)、南部アフリカ60億ドル(4%増)、北アフリカ100億ドル(53%増)、中部アフリカ830億ドル(7%増)
- 取引件数:東アフリカ520億件(25%増)、西アフリカ220億件(15%増)、南部アフリカ5億4,300万件(9%減)、北アフリカ2億6,200万件(63%増)、中部アフリカ70億件(22%増)
- 登録アカウント件数:東アフリカ4億5,900万件(15%増)、西アフリカ4億8,500万件(21%増)、南部アフリカ2,700万件(19%増)、北アフリカ2,500万件(24%増)、中部アフリカ1億400万件(24%増)
世界で主な取引種別にみると、個人間送金(P2P)6,880億ドル、加盟店決済1,050億ドル、人道支援機関からの支援金配布などを含む一括送金970億ドル、請求書支払い930億ドル、国際送金340億ドル、で、いずれもサブサハラ・アフリカの取引が最多だった。
(坂根咲花)
(アフリカ)
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