武漢市、大健康産業テーマに博覧会開催

(中国)

武漢発

2025年04月23日

中国湖北省の武漢市政府は48日から10日にかけて、武漢光谷科学技術展覧センターで「第7回世界大健康博覧会」を開催した。大健康産業(注1)をテーマとしたこの博覧会は「AI(人工知能)がエンパワーメントとなる健康生活」に焦点を当て、生物化学医薬、医療機器、シルバー経済、スマート医療、漢方医薬、健康消費、医療サービス、スマート生活などの分野別に展示エリアが設置された。保険事業や高級老人ホーム事業を展開する泰康保険集団や、医薬品・医療機器製造販売などを行う九州通医薬、医用画像診断装置の開発・製造・輸出入・販売などのサービスを中心に事業展開を行う米国のGEヘルスケアなど、国内外から約700社の企業が出展した。日系企業では医薬品製造販売などの興和製薬(中国)が出展し、同社の主力商品のバンテリンや、ひざ用の加圧サポーターなどのプロモーションを行った。

武漢市政府は開会式で「武漢市の大健康産業の発展は勢いを増しており、大健康産業クラスターの構築を加速している。2024年の武漢市の生命健康産業の市場規模は前年比15.3%増の5,546億元(105,374億円、1元=約19円)、中国中部地域(注2)で首位になった」と述べた。また、博覧会に併せて開催された投資プロジェクト調印式では、16件の重要プロジェクトが調印され、投資総額は3966,000万元だった。2019年に武漢市で第1回世界大健康博覧会が開催されて以来、過去6回の世界大健康博覧会の累計契約プロジェクトは312件、契約金額は5,5783,500万元に上った。

武漢市を含む湖北省全体としても大健康産業は発展しており、2024年末には湖北省の大健康産業の市場規模は初めて1兆元を突破し、湖北省の3大基幹産業の1つとなった。

写真 (左)開会式、(右)展示会場の様子(ジェトロ撮影)

(左)開会式、(右)展示会場の様子(ジェトロ撮影)

(注1)医薬品、医療機器、ヘルスケアサービスから、高齢者介護、健康食品、美容・運動に至るまで、広く健康に関連する産業の総称。

(注2)一般的に湖北省、湖南省、河南省、江西省、安徽省、山西省の6省を指す。

(李成一)

(中国)

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