中国、米国原産の全輸入品に対し34%の追加関税発表
(中国、米国)
北京発
2025年04月07日
中国の国務院関税税則委員会は4月4日、米国原産の全輸入品に34%の追加関税を課すと発表した。4月10日午後0時1分から適用する。なお、4月10日午後0時1分以前に出荷され、10日午後0時1分から5月14日午前0時までに中国に輸入された貨物は対象から除外する。また、現行の保税、免税・減免政策に変更はなく、今回上乗せした追加関税は減免されないとした。
関税税則委員会は、米国による「相互関税」(2025年4月3日記事参照)について、国際貿易ルールに沿わず、中国の合法的権益を著しく損なうものと指摘した。また、今回の措置は米国自身の利益も損ない、世界経済の発展とサプライチェーンの安定を危うくするものと指摘した。中国は米国に対し、一方的な関税措置を直ちに解除し、平等、尊重、互恵的な方法で、協議による貿易上の相違を解決するよう求めるとした。
中国商務部は4月4日、中国は米国による「相互関税」に対し、WTOの紛争解決メカニズムに提訴したと述べた。米国の「相互関税」はWTOルールの重大な違反で、WTO加盟国の正当な権利と利益を著しく損ない、ルールに基づく多角的貿易システムと国際経済貿易秩序を著しく損ない、世界経済貿易秩序の安定を危うくする典型的な一方的、覇権主義的慣行だとし、中国はこれに断固として反対するとした。また、中国は常に国際経済貿易秩序の確固たる擁護者であり、多国間貿易システムの確固たる支持者とし、中国は米国に対し、その誤ったアプローチを直ちに是正し、一方的な関税措置を廃止するよう強く求めるとした。
中国業界団体、デミニミスルール停止に反対表明
中国軽工業連合会と中国宅配便協会はそれぞれ、中国からの輸入に対する米国のデミニミスルールの適用停止(2025年4月4日記事参照)に対し、断固とした反対を表明するとした声明文を発表した(注)。声明文では、米国のこのような措置は中国と米国の正常な貿易秩序を損ない、世界の産業協力に深刻な影響を及ぼし、米国民を含む消費者の権益を大きく傷つけたとしている。情報技術と物流産業の発展に伴い、近年は多くの米国人がオンラインプラットフォームを通じて高品質で安価な海外商品を購入し、貿易の国際化による恩恵を享受しているとした上で、今回の措置は最終的に米国を含む全ての当事者の利益を害するものと指摘した。
(注)中国軽工業連合会は4月3日付の文書を4月4日に発表。中国宅配便協会(中国快逓協会)は4月3日に発表した。
(亀山達也)
(中国、米国)
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