米国による相互関税、GCC諸国への影響は限定的か
(湾岸協力会議(GCC)、米国)
ドバイ発
2025年04月07日
米国のドナルド・トランプ大統領は4月2日、世界の貿易相手国に対する相互関税を課すと発表した(2025年4月3日記事参照)。
湾岸協力会議(GCC)では、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、バーレーン、オマーン、カタール、クウェートの全加盟国に対して、10%の関税が課されることになった。
米国とGCC諸国との貿易収支では、米国が貿易黒字ということなどから、他国や他の地域と比較して相互関税が10%と低い税率にとどまった。さらに、GCCのほとんどの国で現地通貨がドルペッグであることから、為替操作への批判を回避していることもあり、現地報道では、相互関税の影響は限定的との論調だ。また、GCC諸国はこうした関税競争から距離を置いて、今後はBRICS諸国に貿易相手国としての軸足がより移っていくだろうとの報道もあった。
(清水美香)
(湾岸協力会議(GCC)、米国)
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