成長余地大きいインド医療市場、ニューデリーで展示会開催

(インド、日本)

ムンバイ発

2025年04月03日

インドの首都ニューデリーで32729日、医療機器関連展示会「メディカルフェア・インディア2025」が開催された。医療機器や病院設備、医療ITなどの分野を対象としたインド最大級の専門展示会で、ドイツ系のメッセ・デュッセルドルフ・インディアが主催し、アジアを中心に欧米や中東などから約400社が出展した。

日本からは、総合医療機器メーカーのトップ(本社:東京都足立区)が出展し、強みを持つ内視鏡関連製品のほか、シリンジ(注射筒)、注射針、翼状針などの紹介を行った。同社は日本国内のほか、台湾やマレーシアに生産拠点を持ち、医療需要が増加している新興国・地域でのシェア拡大を目指している。

写真 トップの出展ブース(ジェトロ撮影)

トップの出展ブース(ジェトロ撮影)

また、ジェトロはオンラインビジネスマッチングサービス「Japan Street」(注)の広報ブースを会場内に設置し、来場者にサービス内容の紹介を行った。日本企業の出展が少ない中で、信頼性の高い日本製品に対する関心も一定程度あり、多くの来場者が関心を寄せていた。

展示会全体としては、高度な医療機器や先端技術を持つ企業の出展は限定的で、インドの医療機器分野が依然として発展途上にあることもうかがえ、インド市場の成長の余地は大きい。医療インフラ整備や国産化を促進するインド政府の政策を背景に、今後は高機能製品や技術導入へのニーズが高まっていくとみられており、日本企業にとっては中長期的な市場参入や技術提案の機会が広がることが期待される。

(注)「Japan Street」は、海外バイヤーとの商談・取引機会の創出を目的に、日本の企業や商品情報を掲載するオンラインカタログサイト。ジェトロが招待したバイヤーのみが閲覧可能となっている。

(篠田正大)

(インド、日本)

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