愛知県の味噌メーカーがワークショップを開催

(ラオス)

ビエンチャン発

2025年04月14日

愛知県に本社を置く味噌(みそ)メーカーのナカモは4月9日、ラオスで「味噌」に関するワークショップを開催した。同社は、2025年2月にジェトロが実施した「ラオスサンプル商談会」(2025年2月19日記事参照)で、ラオス側のバイヤーと商談を経て、実際に取引が成立した企業だ。今回のワークショップは、ラオス側バイヤーであるサロンサイ(Salongxay、同社公式SNS外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の要請で実現したもの。ラオス市場における日本の味噌、文化への理解を深め、多くの現地消費者に向けた認知拡大を目的とし、開催された。

主催者であるサロンサイは、過去にも日本酒に関するワークショップを日本の酒造メーカーを招いて実施したことがある。同社のノパカン・ブアピン社長によると、「日本産食材の普及には、各食材の成り立ちや調理方法を現地に広く紹介することが不可欠で、今回のような取り組みは非常に意義がある」と語った。

当日は、ラオス国内で日本食レストランを運営するオーナーやシェフら約25人が参加。米味噌、大豆味噌、麦味噌の紹介をはじめ、味噌汁の基本的な作り方や、味噌を使った料理のアレンジ方法についてもレクチャーが行われた。また、味噌だけでなく、日本食に欠かせない「出汁」の役割についても説明がなされた。

レクチャー中には、味噌汁の濃さに関するアンケートも実施した。出汁1リットルに対し、同社の味噌85グラムと90グラムを使った場合の味の違いを比較したところ、参加者の多くは85グラムを好むと回答した。日本人の平均的な味覚に比べ、やや薄味を好む傾向が見られた。

参加した日本食レストランのシェフからは、「参加前は、味噌はスープ専用の調味料という認識だったが、今回のワークショップで肉や魚にも応用できることを知り、味噌の用途に理解が深まった。今後は味噌を使った創作料理にも挑戦したい」との声も寄せられた。

ラオスでは近年、日本食を取り扱うレストランやショップが順調に増えており(調査レポート:日本産食材・商品取扱店および日本食レストランガイド)、日本酒や調味料を含む日本産食材全般への関心も高まりを見せている。

写真 レクチャーの様子(ジェトロ撮影)

レクチャーの様子(ジェトロ撮影)

(コンシハラート・プービエン)

(ラオス)

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