瀋陽市、AI産業発展を促進する3年行動プランを発表
(中国)
大連発
2025年04月22日
中国遼寧省の瀋陽市政府は4月16日、同市の科学技術局、発展改革委員会、工業情報化局、公安局、財政局、データ局の6部門が共同で、「瀋陽市人工知能(AI)産業創新発展行動プラン(2025~2027年)」を公布した。同プランでは、2027年までに同市のAIコア産業の規模を700億元(約1兆3,300億円、1元=約19円)に引き上げることや、AI分野の国家レベルのイノベーションプラットフォームを15カ所、AI産業クラスターを4カ所、概念実証(PoC)センター、中間テスト基盤などのイノベーション拠点を20カ所、それぞれ新設することなどの目標を掲げている。
同プランでは、瀋陽市のAI産業で「2+3+N」の産業体系構築を推進することを行動指針として新たに打ち出した。「2」はスマートロボットとスマート装備を重点的に発展させ、「3」はスマート運輸・運搬機械、スマートモバイル端末、スマートチップ分野を優先的に育成し、「N」は医療健康やデジタル教育、文化観光、交通運輸、ビジネス貿易流通、生態農業、都市施設、政府サービスを重点分野として、AI活用を促進する。主な目標は次のとおり。
- ロボット:産業用ロボット、医療用ロボット、人型ロボットなどを研究開発し、2027年までに、コア技術20項目と30製品を開発する。
- 運輸・運搬機械:自律走行ルートナビゲーション、周辺環境の認識などの課題を解決し、無人航空機やコネクテッドカーなどを開発し、2027年までに10製品を開発する。
- モバイル端末:AI技術と端末産業との融合を加速し、2027年までに、スマートウエアラブルデバイス、スクリーンレスディスプレーデバイス〔スマートウォッチ、拡張現実(AR)メガネ、ヘッドマウントディスプレーなど〕、スマートセンサーなどの15製品を開発する。
- チップ: チップ産業の発展を加速し、2027年までに、インテリジェントマイクロコントロールチップ、マイクロ半導体温度制御チップなどの10製品を開発する。
(呉暁東)
(中国)
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