3月のインフレ率は前年同月比0.7%、数十年来の低水準に

(パキスタン)

カラチ発

2025年04月30日

パキスタン計画・開発省は4月3日、月次報告書で3月の消費者物価指数(CPI)上昇率(インフレ率)を前年同月比0.7%と発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した(添付資料図参照)。2024年3月は同20.7%という高水準だったが、1年かけて20ポイントの低下となった。パキスタン政府金融部による月次の経済報告書PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)でも、「このインフレ率は、数十年来の最低水準」と言及している。

品目別にみると、衣類・靴(同13.5%)、教育(同11.9%)、レストラン・ホテル(同6.9%)などの非食品部門で上昇要因があった一方、食品・飲料(アルコール飲料を除く)で同マイナス5.1%、中でも生鮮食品が同マイナス30.2%と、食品部門がインフレ率低下に引き続き寄与した(2025年3月31日記事参照)。

なお、2024/2025年度(2024年7月~2025年6月)のうち、2024年7月から2025年3月の9カ月間の平均インフレ率は前年同期比5.37%だった。インフレ率が落ち着きをみせる中、パキスタン中央銀行(SBP)は3月の金融政策決定会合で、世界的な物価上昇圧力などを理由に、政策金利を12%に維持する決定PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)をしている。

(糸長真知)

(パキスタン)

ビジネス短信 5803e40ea4168927