ジェトロ、ゲーム見本市「GDC2025」にジャパンパビリオンを出展
(米国、日本)
サンフランシスコ発
2025年04月07日
ゲーム開発関連ツールやサービスを対象とするゲーム見本市「ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス(GDC)2025」が3月17~21日、米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催され、業界関係者やゲーム開発者などがネットワーキングや情報収集を行った。
会場全体図(ジェトロ撮影)
主催者によると、400を超える出展者のほか、1,000人以上のスピーカーによる725以上のセッションが開かれ、来場者は100以上の国・地域から約3万人に上った。アマゾン、メタ、テンセントゲームズなど、米国や中国の大手ゲームおよび関連技術を有する企業のほか、人工知能(AI)関連技術の開発企業やインディーゲーム開発者の出展も多数みられた。また、国・地域別パビリオンの出展も多数見られ、イタリア、インド、英国ウェールズ、スペイン、ドイツ、米国ニューヨーク(NY)州、ブラジルなどが各国・地域のゲーム産業・企業をプロモーションした。
国・地域別パビリオンの様子(ジェトロ撮影)
ジェトロはGDC Expoにジャパンパビリオンを設置し、日本のゲーム関連企業10社の出展を支援した(プレスリリース参照)。パビリオン内にSteam(注)上の日本のゲーム約70作品が体験できるコーナーも設置し、多くの来場者が日本のゲームに熱中した。体験した来場者からは、「グラフィックが美しくとても気に入った」「ぜひ開発者とつながりたい」という声が聞かれた。GDCの会期に先駆けてSteam上で公開した日本ゲーム特集ページ「GDC2025 - MADE IN JAPAN COLLECTION-
」の広報も併せて行った。また、各日「KANPAI SAKE」と題した日本酒の試飲を提供するイベントも開催し、多くの来場者でにぎわった。
ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)
ジャパンパビリオンに出展したブラストエッジゲームズの「ゴーマン(GOMAN -stuck in the avici hell-)」は、インディーゲームのうち特に卓越した個性的なゲームとして、主催者が「Best in Play」に選出。また、「モンスタボックス(Monstabox)」が評価されたアットコンビは、50社以上のインディー出展者から選出された企業だけが登壇できるピッチイベントの「GDC Pitch」のファイナリストに選出され、同社ゲームデザイナーのブルーノ・レニ氏は3月19日に開催されたピッチイベントに登壇し、投資家やパブリッシャー(販売元)に向けてピッチを行った。ピッチ後は、ゲームを販売するプラットフォームやパブリッシャーが同社のブースを訪れ、個別の問い合わせも多くあったという。
レニ氏によるピッチの様子(ジェトロ撮影)
また、GDC期間中は、会場外でも多くのイベントやミーティング、カンファレンスが開催された。ジェトロは、3月19日夜にデジタルガレージと「Unleash Japan’s Gaming Power」と題したイベントを共催。GDCジャパンパビリオン出展者によるピッチや日米ゲーム市場についてのパネルディスカッションを行い、100人を超える参加者でにぎわった。
共催イベントの様子(ジェトロ撮影)
次回のGDCはサンフランシスコで2026年3月9~13日の開催を予定している。
(注)米国のバルブが運営するPC(パソコン)ゲームなどの販売・購入やゲームユーザー同士の交流が可能なオンラインプラットフォーム。
(芦崎暢、古川喜一)
(米国、日本)
ビジネス短信 4607cc72b82a141d