50周年迎えた世界最大級の医療機器関連見本市「アラブヘルス2025」開催
(アラブ首長国連邦、日本、中東)
ドバイ発
2025年04月21日
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで1月27~30日、世界最大級の医療機器関連見本市「アラブヘルス(Arab Health)」が開催された。今回で50周年を迎え、193カ国から4,042社・団体が出展し、6万8,000人の来場者が集まった。
会場全体の様子(ジェトロ撮影)
ジャパンパビリオンは今回で14回目の設置となり、日本企業27社(注1)が出展した。出展企業からは、来場者の入場料が今回から有料となったためか、来場者の製品に対する関心は高く、真剣に商談に臨む姿が多く見られたとの声が上がった。
また、前年に続いてデジタルヘルスに特化したスタートアップエリア(SUエリア、注2)には、ジャパンパビリオンの日本企業27社のうち9社が出展した。SUエリアに参加した企業からは、「意思決定者と直接会話できる点が他の展示会とは異なり、非常に有用だと感じた」「中東地域の政府関係者やディストリビューターとのコネクションができた」という反応があった。
会期2日目、主催者の「Informa Life Sciences Exhibitions」から、次回の開催に関し、同見本市は「アラブヘルス(Arab Health)」から「ワールドヘルスエキスポ・ドバイ(World Health Expo Dubai、WHX)」にイベント名を変更することと、会場がドバイ万博会場跡地に移転することが発表された。これらの変更点は、今後50年間における医療のグローバルな連携やイノベーションに対するビジョンを表し、医療発展のグローバルハブとしてのドバイの役割を強調するとしている。
また、3月26日付の国営エミレーツ通信(WAM)によると、UAE保健評議会が同日開かれ、UAEの医療システムの持続可能性や、国際競争力を高める取り組みについて、議論が行われた。同評議会では、ヘルスケア分野で人工知能(AI)技術の安全かつ倫理的な活用に関する規制の整備を進めていることや、予防医療や健康被害への対応など、包括的な健康リスクマネジメントを強化することを強調した。
次回は2026年2月9~12日に、ワールドヘルスエキスポ・ドバイ(旧アラブヘルス)として開催が予定されている。
(注1)出展企業の一覧はジェトロのプレスリリースを参照。
(注2)設立10年未満のデジタルヘルス分野のスタートアップが対象。
(前田唯乃、和田梅花)
(アラブ首長国連邦、日本、中東)
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