「ソウルモビリティーショー」が開催、各社が新車を披露
(韓国)
ソウル発
2025年04月11日
韓国を代表するモビリティーの総合展示会「ソウルモビリティーショー」が、4月4日から13日までKINTEX(京畿道高揚市)で開催されている。同展示会は1995年に初めて開催され、2025年で30周年を迎える。主催のソウルモビリティーショー組織委員会によると、今回は完成車、自動車部品、モビリティー技術の関連企業が200社以上参加している。
ソウルモビリティーショーでは、陸上・航空・海上の「モビリティー」(注1)、自動運転や電気自動車(EV)充電装置などの「モビリティーイノベーション」、物流サービスやカーシェアリングといった「MaaS」(注2)と、幅広い分野で展示が行われている。モビリティー部門では、韓国完成車大手である現代自動車の「The New IONIQ 6」や、起亜の「Tasman Weekender」などを含む新車21車種が公開され、来場者の注目を集めている。また、中国の電気自動車(EV)大手メーカーである比亜迪(BYD)も、スポーツ用多目的車(SUV)の「シーライオン7」をはじめ計8車種のラインアップを披露し、大きな存在感を放つ様子が見られた。なお、BYDは2016年に韓国に進出し、2025年1月に小型SUV「ATTO 3」の予約販売を開始し、2025年中に「シーライオン7」や中型セダン「シール」を韓国で販売することを目標としている。そのほか、メルセデス・ベンツやBMWなど欧州企業の出展はあったものの、日系企業の出展はなかった。
会場内で随一の大きさを誇る現代自動車のブース(左)とBYDブースで紹介される「シーライオン7」(右)(ジェトロ撮影)
ソウルモビリティーショー組織委員会のカン・ナムフン委員長は4月4日に執り行われた開幕式で、「これまで自動車産業が韓国経済の発展と成長を牽引してきたが、これからの30年はモビリティー革命が中心になるだろう」と述べた。また、「自動車はもはや単なる交通手段ではなく、ソフトウェアと人工知能(AI)、ロボティクス技術が融合された『動くプラットフォーム』に進化している」とし、モビリティーエコシステムの変革を強調した。
(注1)陸上では自動車や建設機械、航空ではUAM(アーバン・エア・モビリティー)やドローン、海上では船舶などが紹介された。
(注2)「Mobility as a Service」の略で、あらゆる交通手段による移動を1つの大きなサービスとし、それぞれをシームレスにつなぐ移動の概念を指す。
(橋本泰成)
(韓国)
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