韓米2プラス2通商協議が開催、韓国は関税措置免除を要請
(韓国、米国)
ソウル発
2025年04月28日
韓国の崔相穆(チェ・サンモク)副総理(副首相)と安徳根(アン・ドックン)産業通商資源部長官は4月24日午前8時(米国現地時間)、米国ワシントンで米財務省のスコット・ベッセント長官、通商代表部(USTR)のジェミソン・グリア代表と2プラス2通商協議を行った。
崔副総理は、米国が課した相互関税と品目別関税に対する韓国国民の懸念を伝え、韓国は米国が信頼できるパートナーであることを強調し、両国に資する相互互恵的な協力策を模索していくことを提案した。また、崔副総理は、韓国の現状などを考慮すると、落ち着いて秩序ある協議が必要であることも米国側に説明した。
安長官は、持続可能かつ均衡な韓米貿易や、エネルギー安全保障、米国造船業復興のための両国の相互貢献策などを提案し、韓国に対する相互・品目別関税措置の免除を要請した。
同協議後に行われたブリーフィングにおいて、今後の協議内容およびスケジュールなどについて、次のとおり説明が行われた。
- 韓国側は相互関税の猶予が終了する7月8日までに関税撤廃を目的とした「7月パッケージ(July Package)」を作ることと、両国の関心事である関税・非関税措置、経済安全保障、投資協力、為替政策の4分野を中心に議論していくことで一致した。
- 近日中に産業通商資源部とUSTRの間で実務レベルの協議を開催し、5月15日から開催されるAPEC貿易担当大臣会合に出席するために訪韓するUSTRのグリア代表と追加のハイレベル協議を行う。
- 今後の協議を進める分野や方法については、総理主宰の経済安全保障戦略タスクフォースおよび関係部署協議を通じて決定し、これを基に来週中(4月28日の週)に米国側と協議する予定。
(橋爪直輝)
(韓国、米国)
ビジネス短信 227d2b39eb571fe0