アリババ運営のアリエクスプレス、武漢市に越境EC産業パーク開園

(中国)

武漢発

2025年03月03日

中国湖北省武漢市商務局は2月21日、アリエクスプレス(Aliexpress)が手がける武漢EC産業パークが前日の20日に武漢市で開園したと発表した。同パークは2024年8月にアリエクスプレスと武漢市武昌区が協力覚書を締結した際に合意していたもので、同社の中国中部地域(注)初の越境EC産業パークプロジェクトとなる(2024年8月26日記事参照)。

アリエクスプレス(Aliexpress)は、中国最大の越境小売りECプラットフォームを運営するアリババの国際市場向け越境ECプラットフォームだ。アリエクスプレスの2024年の売り上げは30億元(約630億円、1元=約21円)を突破しており、世界200カ国・地域以上をカバーする18言語のサイトを開設している。

2024年のプロジェクト開始以来、杭州拾焔控股集団が同パークを運営し、企業向けの越境業務運営トレーニングやテーマサロンを定期的に開催し、企業の運営能力や市場競争力の向上を支援してきた。同社は今後とも、パーク内で形成された産業クラスターの強みを生かして湖北省の中小企業を支援するとともに、武漢市と中部地域の越境ECエコシステムに新たな勢いをもたらすとしている。

杭州拾焔控股集団の廖炯介董事長は2月21日、パークの運営状況と今後の発展計画について説明した。同氏は、パークで知的財産保護ワークステーションや、越境EC総合サービスセンターといったプラットフォームを活用し、スマート物流や知的財産保護についてのワンストップサービスを企業に提供するとした。また、これらのサービスによって企業の海外市場開拓をサポートし、武漢市武昌区を越境EC産業の集積地にしていくと述べた。

加えて、アリエクスプレスの王徳民総経理は、中国中部地域で同社初の拠点となる同パークを利用して、湖北省の中小企業のために各方面の越境ECサービスを提供し、企業の海外市場開拓をサポートしていくとした。

(注)一般的に湖北省、湖南省、河南省、江西省、安徽省、山西省の6省を指す。

(西島和希)

(中国)

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