広汽集団、広州市でデジタル化新工場の建設開始へ
(中国)
広州発
2025年03月03日
中国自動車大手の広州汽車集団(広汽集団)は2月15日、傘下の部品製造企業の広州広汽荻原模具沖圧の新工場「広汽荻原数字化新工場」(デジタル化新工場)の建設を開始すると発表した。
広州広汽荻原模具沖圧は、2009年に広汽集団とオギハラ(群馬県太田市)が共同出資した部品メーカーで、車体のプレス溶接部品やバッテリーケース、スチール・アルミのハイブリッドサブフレーム、金型などを主力製品として製造している。また、広汽集団の発表によると、同社は200人以上の技術開発者と独自の設計開発能力を有する。
広州市番禺区に位置する同工場への総投資額は12億元(約252億円、1元=約21円)を超え、敷地面積は126ムー(約8万4,000平方メートル、1ムー=約666.7平方メートル)で、2期に分けて建設する予定だ。2026年1月に操業を開始する予定の第1期に続き、第2期工場はモジュール化一体型ギガキャスト(注1)の技術向上を目指し、広汽集団傘下の自主ブランド「昊鉑(Hyper)」「伝祺(トランプチ)」「埃安(AION)」のモデルの軽量化を推進する。
広汽集団の馮興亜董事長はデジタル化新工場の設立について、「バッテリーケース、車体パーツなどの重要部品のインテリジェントマニュファクチャリングをベースとして、モジュール化一体型ギガキャスト技術の開発と産業化に特化し、アンボックスドプロセス(注2)を導入することで、新エネルギー車のスマート化・軽量化の発展を図る」とコメントした。
(注1)ギガキャストとは、従来数十に及ぶ部品と工程でつくっていた車体パーツを一体成型する技術。大規模ダイカスト部品。
(注2)アンボックスドプロセス(Unboxed Process)とは、米国電気自動車(EV)大手テスラが公開したモジュール式のEV製造プロセス。
(陳昕)
(中国)
ビジネス短信 7a6fba83ea095ead