ウズベキスタンのミルジヨエフ大統領がクウェート訪問、貿易や投資で連携へ

ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は、2月17～18日の日程でクウェートを公式訪問した。ウズベキスタンの大統領によるクウェート公式訪問は2004年以来。今回の訪問では、ミルジヨエフ大統領とクウェートのミシュアル・アル・アフマド・アル・ジャービル・アル・サバーハ首長が17日に会談し、包括的パートナーシップの発展に関する共同声明に署名した。このほか、工業、スマートシティ創設、文化・芸術、医療、観光などの分野における協力協定と、航空協定に関する議定書などに調印した。これら協定は金額にして総額49億ドルに上る（ウズベキスタン大統領府ウェブサイト2月18日）。

首脳会談では、投資協力の拡大についても合意がなされた。両国が投資誘致プラットフォームとビジネス協議会を立ち上げることで合意した。また、クウェート・アラブ経済開発基金との間で締結された協力協定は、ウズベキスタンにおけるプロジェクトの拡大を想定している。

さらに、貿易を中心に両国企業間で協力文書が締結された。2月16日に開催されたウズベキスタン・クウェート・ビジネスフォーラムでは、ウズベキスタン企業ナショナル・アグロフォルテによるクウェートへの生鮮・乾燥果実の供給に関する協定が締結された（「ドゥニョ通信」2月17日）。ウズベキスタンのハバス・ホールディングは、クウェートのガルフ・インベストメント・ハウスとの間で、貿易、住宅建設・開発、製造、運輸などの分野の協力に関する総額4億ドルの協定を締結した（ハバス・ホールディング発表2月19日）。

今回の訪問にあわせ、アユブホン・ユヌソフ駐クウェート・ウズベキスタン大使は、クウェートにウズベキスタンの食品や繊維製品などを保管する大型倉庫を建設し、長期的にはクウェートを湾岸諸国におけるウズベキスタン製品の物流ハブにする計画を明らかにした（「アルジャジーラ」2月21日）。

タシケント国立東洋学大学のシャフカト・イクラモフ准教授によると、クウェートとの関係強化は、サウジアラビア、アラブ首長国連邦（UAE）、カタールを含むアラブ諸国との協力関係を発展させるウズベキスタンの新しい外交政策を象徴するものだという（「ウズベキスタン24」2月20日）。

（ウラジミル・スタノフォフ）