イラン最高指導者、米国と「交渉すべきではない」
(イラン、米国)
テヘラン発
2025年02月10日
イランのアリー・ハーメネイー最高指導者は2月7日、空軍と防空軍関係者との会合に出席し、イランは米国との交渉を否定するとの演説を行った。
ハーメネイー氏は、イランの外務省は世界の全ての国との交渉に尽力しているが、唯一の例外は米国だと強調し、「2010年代に核合意に向けて米国や他の数カ国と約2年間交渉し、イランは譲歩し、合意は成立したが、米国はその合意を履行しなかった。その合意を破棄した人物が現在の政権に就いている」と指摘した。
同氏はさらに「その前の米国政府も協定を順守せず、解除されるはずだった米国の制裁も解除されず、また、国連は常にイランに脅威を与えた」と指摘し、「2年間交渉し、譲歩したが、意図した結果は得られなかった。合意は相手側によって破棄され、違反され、引き裂かれたという経験を生かす必要があり、そのような政府と交渉することは賢明でなく、不名誉であり、交渉すべきではない」とした(2月7日付最高指導者オフィス)。
(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)
(イラン、米国)
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